型糖尿病でも医療保険に入れる?インスリン治療中の告知と加入条件

目次

結論|1型糖尿病でも病名だけで医療保険の結果は決まりません

1型糖尿病でインスリン治療をしているからといって、医療保険について「入れる」「入れない」を病名だけで決めることはできません。

申込時には、診断時期、現在の治療、インスリン療法、通院状況、入院歴、合併症、ほかの傷病歴などを、実際の告知質問に沿って整理します。

生命保険文化センターでは、健康状態や傷病歴がある場合でも、通常の条件で契約できる場合、特別条件が付く場合、引受基準緩和型を検討する場合などがあると案内しています。

60代ですでに医療保険へ加入している方は、新しい保険を探す前に、今ある保障を残したほうがよいかも確認することが大切です。

はじめに|「インスリン治療が始まったら、もう見直せませんか?」

1型糖尿病と診断され、インスリン治療が始まると、

「今の医療保険で足りるのか」

「新しく医療保険へ入れるのか」

「60代から見直しても大丈夫なのか」

と気になる方もいるでしょう。

1型糖尿病ではインスリン療法が治療の基本です。日本糖尿病学会も、1型糖尿病の治療原則として強化インスリン療法を示しています。

そのため、保険を検討するときも「インスリンを使っている」という一つの事実だけを見るのではなく、診断から現在までの治療状況を整理することが大切です。

この記事では、60代女性が1型糖尿病と診断されたあとに、現在の医療保険をどう確認し、新しい医療保険をどう検討するかを順番に整理します。

まず新しい医療保険より「今の保障」を確認する

60代で既に医療保険へ加入している場合は、最初から乗り換えを前提にしません。

現在の契約には、健康だったときに加入した保障が残っていることがあります。

保険証券で確認したい項目

まず、現在の保険証券や契約内容のお知らせを用意します。

確認したいのは、

  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 1入院の支払限度
  • 通算支払限度
  • 生活習慣病に関する保障
  • 先進医療に関する保障
  • 保険期間
  • 保険料払込期間
  • 現在の保険料

です。

ここで大切なのは、

「1型糖尿病になったから今の医療保険は使えない」

と決めないことです。

現在の契約でどこまで保障されているのかを先に確認します。

今の契約を残したまま追加を考える方法もある

見直しは、現在の保険を全部やめて新しい保険へ入り直すことだけではありません。

今の保障を残して、足りない部分だけ追加する考え方もあります。

すでに契約を持ちながら、糖尿病治療中に追加の医療保険を検討する場合は、
糖尿病治療中で医療保険を追加したい40代女性|既契約を残して確認する5項目
で、既契約を残したまま追加を検討するときの確認順を整理しています。

年齢は異なりますが、「今ある保障を残してから考える」という判断軸は共通しています。

毎月の通院費と医療保険は分けて考える

一般的な医療保険は、入院や手術などを中心に保障するものが多くあります。

1型糖尿病で定期的に通院しているからといって、毎月の診察費、検査費、インスリン費用などがすべて民間医療保険から支払われるとは限りません。

現在の契約の約款や保障内容を確認してください。


現在の保険証券を確認し、今ある保障と不足している部分を整理したうえで、追加や見直しが必要か医療保険を確認してみましょう。

1型糖尿病の告知前に整理したい6項目

新しい医療保険へ申し込む場合は、「1型糖尿病です」という一言だけで終わるとは限りません。

実際の告知書へ回答しやすいよう、事前に情報を整理しておきます。

1.診断された時期

まず、1型糖尿病と診断された時期を確認します。

可能であれば、診療明細や医療機関から受け取った資料で確認します。

2.現在のインスリン療法

1型糖尿病では、インスリン療法が治療の基本です。日本データサービス

保険申込時に治療や投薬について質問された場合に備え、

  • 使用しているインスリン
  • 治療開始時期
  • 現在も継続しているか
  • インスリンポンプ等の治療状況

を確認します。

薬剤名や治療内容が分からない場合は、お薬手帳や診療資料を確認してください。

3.通院状況

次に、

  • 最終受診日
  • 通院頻度
  • 次回予約
  • 定期検査の有無

を整理します。

4.検査結果

血糖値やHbA1cなどの検査結果が手元にある場合は確認しておきます。

ここで自分で加入可否を予想する必要はありません。

実際の告知質問で検査結果について尋ねられた場合に、正確に回答できるようにするためです。

5.入院・手術歴

1型糖尿病に関連して入院したことがある場合は、

  • 入院した時期
  • 入院期間
  • 入院理由
  • 退院後の経過

を確認します。

糖尿病以外の入院・手術歴についても質問される場合があります。

6.合併症やほかの病気

糖尿病以外にも診断・治療中の病気がある場合は、それぞれ分けて整理します。

「糖尿病だから全部同じ」とまとめないことが大切です。

1型糖尿病に限らず、糖尿病治療中の告知で何を確認するかをもう少し広く整理したい方は、
糖尿病治療中でも医療保険に入れる?50代女性の告知と確認点
で、通院・投薬・検査・入院歴などの確認方法を整理しています。

通常型と引受基準緩和型は順番に確認する

1型糖尿病やインスリン治療があると、

「最初から持病がある人向けの医療保険しか無理では?」

と思うかもしれません。

しかし、申し込む前から保険種類を一つに決めつける必要はありません。

まず通常型を確認する

生命保険文化センターでは、健康状態や傷病歴がある場合でも、通常の生命保険を契約できることがあるため、まず通常型を契約できるか確認することが大切としています。

したがって、

1型糖尿病=通常型は一律不可

とは一般化できません。

実際の告知内容を整理して、個別の診査結果を確認します。

特別条件が付く場合は内容を見る

契約できる場合でも、特別条件が付くことがあります。

その場合は、

  • どの条件が付くのか
  • 保障対象外となる部分があるか
  • 条件がどのくらい続くのか
  • 保険料はいくらか

まで確認します。

通常型で見送りになった後は次の確認へ進む

もし、すでに通常型医療保険へ申し込み、見送りになっている場合は、そこで「全部の医療保険に入れない」と決める必要はありません。

その場合は、
糖尿病で医療保険に断られたら?緩和型を検討する前の4確認
で、申込結果・告知内容・現在の治療状況・必要な保障を整理してから次を考えます。

このリンクは、今回の記事で特に重要です。

なぜなら、

「まだ申し込んでいない人」

と

「すでに通常型で見送りになった人」

では、次に確認する内容が違うからです。

引受基準緩和型は別の選択肢として確認する

引受基準緩和型医療保険は、一般的な医療保険より健康状態に関する告知項目を限定した商品があります。

生命保険文化センターでは、告知項目が3~5項目程度に限定される商品があることや、通常型より保険料が割高になることを案内しています。

そのため、

「糖尿病だから最初から緩和型」

ではなく、

通常型を確認 → 結果を確認 → 必要なら緩和型を比較

という順番で考えます。


現在の治療・告知内容を整理したら、通常型を含めてどの医療保険を確認できるか、保障内容と保険料を比較してみましょう。

60代の見直しは「入れるか」だけで決めない

60代で医療保険を見直す場合は、

加入できるか

だけではなく、

加入したあと無理なく続けられるか

も大切です。

現在の保険料と新しい保険料を比べる

確認するのは月額だけではありません。

  • 現在の保険料
  • 新しい保険料
  • 保険料を払う期間
  • 保障が続く期間
  • 今の契約を残した場合の合計負担

まで確認します。

「家族に迷惑をかけたくない」を保障額に置き換える

家族に負担をかけたくないという気持ちがあっても、それだけでは必要保障額は決まりません。

現在の貯蓄、年金・収入、生活費、今ある医療保険を確認します。

そのうえで、

「入院や手術があったとき、家計からどこまで負担できるか」

を整理します。

今の保障を残して不足分だけ補う

60代では、現在の契約を残したほうがよい場合もあります。

特に持病がある場合は、古い契約を解約してから新しい契約を探すのではなく、

今の保障を確認 → 新しい契約を確認 → 成立・保障開始を確認 → 重複や不足を整理

の順番が安全です。

よくある質問

Q1.1型糖尿病でインスリン治療中でも医療保険へ申し込めますか?

申込みを検討することはできますが、加入可否や契約条件は一律ではありません。

診断時期、現在の治療、通院状況、入院歴、ほかの傷病歴などを実際の告知質問に沿って回答し、個別の診査結果を確認します。

Q2.インスリンを使っていたら通常型医療保険は無理ですか?

インスリン使用だけで一律に判断することはできません。

まず通常型を確認し、その結果によって特別条件や引受基準緩和型を検討します。生命保険文化センターも、通常型を契約できるか先に確認する考え方を案内しています。

Q3.通常型に断られたら、すぐ緩和型へ申し込めばいいですか?

すぐ次の申込みへ進むより、まず前回の申込結果と告知内容を整理しましょう。

その確認順は、
糖尿病で医療保険に断られたら?緩和型を検討する前の4確認
で詳しく整理しています。

Q4.今の医療保険は解約してから新しい保険へ申し込むべきですか?

先に解約する必要はありません。

現在の保障を確認し、新しい契約の診査結果や保障開始を確認してから、重複や不足を整理するほうが安全です。

まとめ|「今の保障→治療状況→告知→新しい保障」の順で考える

1型糖尿病でインスリン治療をしているからといって、病名だけで医療保険の加入可否を決めることはできません。

60代で既に医療保険を持っている方は、まず現在の保障を確認してください。

次に、

  • 診断時期
  • インスリン療法
  • 通院状況
  • 検査結果
  • 入院・手術歴
  • 合併症やほかの病気

を整理します。

そのうえで、実際の告知書に書かれた質問へ回答します。

そして、

まだ申し込んでいない人は通常型を含めて確認する。

通常型で見送りになった人は、その申込結果を整理してから次を考える。

現在の契約がある人は、解約する前に残す価値を確認する。

この3つを分けることが重要です。


現在の保障と1型糖尿病の治療状況を整理したうえで、自分に必要な保障と告知条件を確認しながら医療保険を検討してみましょう。

個人の健康状態や診療内容に関する情報を送信する場合は、利用するサービスの個人情報の取扱いをご確認ください。

情報基準日:2026年9月27日

本記事は一般的な情報提供を目的としています。
具体的な加入可否、告知項目、診査結果、特別条件、保障内容は保険会社・商品・個別の健康状態等によって異なります。
治療については主治医の指示を優先し、保険申込みでは告知書、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典


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情報基準日:2026年9月25日

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参考資料・出典

※この記事は、糖尿病や医療制度に関する公的情報を参考にし、医療保険の一般的な考え方をわかりやすく整理したものです。
実際の加入可否や保障内容は、保険会社・商品・告知内容によって異なります。申込前に必ず最新の募集文書や重要事項説明書をご確認ください。

【参照・出典】

・糖尿病情報センター「糖尿病とは」
糖尿病の種類、症状、合併症など、糖尿病の基本情報を確認するために参照。
https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html

・糖尿病情報センター「1型糖尿病ってどんな病気?」
1型糖尿病の特徴、インスリン治療との関係、病気の進行や治療の考え方を確認するために参照。
https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/050/010/01.html

・糖尿病情報センター
糖尿病の治療、薬、合併症、生活管理など、糖尿病に関する総合的な情報を確認するために参照。
https://dmic.jihs.go.jp/

・厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
医療費の自己負担が高額になった場合の公的制度を確認するために参照。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

・厚生労働省
医療制度、公的医療保険制度、健康・医療に関する公的情報を確認するために参照。
https://www.mhlw.go.jp/index.html

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。