第一子誕生で生命保険は必要?30代夫婦の死亡保障の決め方

目次

結論|第一子が生まれたら死亡保障の不足額を確認する

第一子が生まれた30代夫婦は、生命保険の死亡保障を見直す大切な時期を迎えます。

ただし、子どもが生まれたからといって、必ず新しい生命保険に加入する必要はありません。

最初に考えたいのは、父親または母親に万一のことがあった場合、残された家族の生活費と教育費がどの程度不足するかです。

遺族年金や預貯金、勤務先の保障、すでに加入している生命保険を確認し、それでも不足する金額があれば、定期保険で備える方法があります。

重要なのは、大きな保険金額を先に決めることではありません。

子どもの生活を守るために必要な金額と、その保障が必要な期間を決めることです。

はじめに|赤ちゃんが生まれた今、何を見直す?

入れるほけんの宮原です。

第一子が誕生すると、夫婦二人だった生活に新しい家族が加わります。

毎日の生活費に加えて、保育料、育児用品、将来の教育費などを考える機会も増えるでしょう。

そこで気になるのが、父親や母親に万一のことがあったときの生活です。

「夫が亡くなったら、私と子どもは生活できる?」

「共働きだから、妻にも死亡保障が必要?」

「赤ちゃんが生まれたら、保険金を増やすべき?」

こうした疑問には、家族の収入や貯蓄によって答えが異なります。

この記事では、第一子誕生という時期に絞り、死亡保障の必要額と必要期間を整理します。

入院や出産に関する医療保障ではなく、親に万一のことがあった後の家族の生活保障を考えていきます。

第一子誕生で死亡保障を確認したい3つの理由

子どもの生活費を支える期間が長くなる

第一子が生まれたばかりの家庭では、子どもが経済的に自立するまで長い期間があります。

親の一方が亡くなった場合でも、食費、住居費、光熱費、通信費などは続きます。

家族の人数が減っても、生活費がそのまま半分になるとは限りません。

住宅費など、支出の多くが残る場合もあります。

家族が暮らし続けるために必要な生活費を、まず見積もりましょう。

将来の教育費を準備する必要がある

子どもの教育費は、進学先や教育方針によって大きく変わります。

文部科学省の子供の学習費調査でも、公立と私立では学習費に違いがあることが示されています。

ただし、調査で示される平均額が、すべての家庭に必要な教育資金とは限りません。

小学校、中学校、高校、その先の進学について、夫婦の希望を整理することが大切です。

赤ちゃんが0歳の時点では進路が決まっていなくても、教育費の準備を長期的に考えることには意味があります。

父親と母親の両方について確認する

父親の収入が家計の中心なら、父親に万一のことがあったときの生活費を重点的に確認します。

一方、共働き家庭では、母親の収入が家計の大切な一部になっている場合もあります。

また、育休中や時短勤務中の母親が亡くなった場合、残された家族の保育環境が大きく変わる可能性があります。

父親の働き方の変更や、外部サービスを利用する費用が必要になることも考えられます。

そのため、夫婦それぞれが亡くなった場合を別々に試算することが重要です。

遺族年金と勤務先の保障を先に確認する

子どもがいる家庭では遺族基礎年金を確認する

遺族基礎年金は、一定の要件を満たす方が亡くなったとき、死亡した方に生計を維持されていた「子のある配偶者」や「子」が受給対象となる制度です。

対象となる子には、原則として18歳になった年度の3月31日までという年齢条件があります。

ただし、亡くなった方の保険料納付状況や生計維持関係などの要件もあります。

赤ちゃんが生まれたからといって、すべての家庭が同じ金額を受け取れるわけではありません。

実際の受給可能性と金額は、日本年金機構などで確認しましょう。

会社員なら遺族厚生年金も確認する

厚生年金保険に加入している方が亡くなった場合、条件を満たせば遺族厚生年金の対象となることがあります。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れる場合もあります。

ただし、亡くなった方の加入状況や、遺族の年齢、生計維持関係などによって支給条件が異なります。

特に父親と母親では、亡くなった場合の公的保障が同じになるとは限りません。

夫婦それぞれについて、個別に確認することが大切です。

勤務先の死亡退職金や団体保障も確認する

勤務先によっては、死亡退職金や弔慰金、団体保険などが用意されている場合があります。

これらの制度は会社ごとに異なるため、就業規則や福利厚生の資料を確認しましょう。

また、住宅ローンを利用している家庭では、団体信用生命保険の保障内容も確認が必要です。

所定の死亡などにより住宅ローンが弁済される契約なら、住宅ローン残高をそのまま死亡保障の必要額に加えると、保障が重複する可能性があります。

ただし、住宅ローンがなくなっても、管理費、固定資産税、修繕費などの住宅関連費用がすべてなくなるわけではありません。

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保険種類:定期保険

遺族年金や勤務先の保障を確認しても、子どもの生活費や教育費に不足が残る場合は、定期保険の取扱内容を確認できます。必要な金額と保障期間を整理してから検討しましょう。

ボタン文言:定期保険の取扱内容を確認する

子どもの生活費と教育費から必要保障額を計算する

最初に残された家族の支出を書き出す

死亡保障の必要額は、あらかじめ決まった金額ではありません。

まず、父親または母親が亡くなった後の生活費を考えます。

住宅費、食費、光熱費、通信費、教育費、子どもの世話に必要な費用などを整理してください。

特に第一子が生まれた家庭では、保育園の利用、仕事への復帰、親族の協力などによって必要な費用が変わります。

公的保障と収入を差し引く

次に、残された配偶者の収入や公的保障を確認します。

預貯金、現在の生命保険、勤務先から受け取れる可能性のあるお金も考慮します。

基本的な考え方は、次のとおりです。

必要な生活費・教育費などの支出総額 − 遺族年金・配偶者の収入・預貯金・既存の保障など = 追加で備える不足額

ただし、収入や支出が発生する時期も考慮してください。

たとえば、遺族年金が受け取れる期間と、その後の生活に必要な期間は一致しないことがあります。

第一子が0歳の家庭で考える計算例

仮に、公的保障と残された配偶者の収入を差し引いた後でも、毎月4万円の生活費が不足するとします。

この不足が15年間続くと仮定すると、生活費だけで720万円の不足になります。

ただし、これは計算方法を示す仮定例です。

実際の必要額は、教育費、配偶者の働き方、住宅費、公的給付の終了時期などによって変わります。

毎月の不足が15年間一定とは限らず、教育費が増える時期もあります。

必要な支出を時期ごとに見積もり、使える資産や現在の死亡保障を差し引いてください。

父親と母親で必要額が違ってもよい

夫婦が同じ保険金額を準備する必要はありません。

父親が亡くなった場合と母親が亡くなった場合では、残された収入、家事育児の負担、受けられる公的給付が異なるからです。

確認する内容父親が亡くなった場合母親が亡くなった場合
残る就労収入母親の収入を確認父親の収入を確認
家事・育児母親の負担と就労継続を確認父親の負担と就労継続を確認
公的保障母子の受給条件を確認父子の受給条件を確認
必要な死亡保障母子の不足額から判断父子の不足額から判断

第一子誕生を機に、夫婦のどちらが亡くなっても生活を維持できるか考えましょう。

死亡保障額の基本的な求め方は、定期保険とは?掛け捨て・保障額・何年必要かを順番に解説でも確認できます。

家族に残る不足額が見えた方は、その金額をどの程度の期間準備するか考えてみましょう。定期保険の保障期間や更新条件を確認し、現在の保険と重複しないか整理できます。

定期保険は子どもが何歳になるまで必要?

子どもの独立時期を一つの目安にする

定期保険は、契約で定めた一定期間の死亡保障を準備する生命保険です。

一般的な定期保険には満期保険金がありません。

第一子が生まれた家庭では、子どもが経済的に自立する時期を保障期間の一つの目安にできます。

ただし、18歳で保障を終了すべきとも、大学卒業まで必ず必要とも限りません。

子どもの進路、家族の生活費、配偶者の就労予定から必要期間を考えます。

将来の見直しも前提にする

子どもが成長すると、家庭の状況は変わります。

教育費の準備が進み、預貯金が増えれば、必要な死亡保障が小さくなる可能性があります。

また、定期保険には更新型などがあり、更新時に保険料が変わる場合があります。

契約する際は、現在の保険料だけでなく、保険期間の満了時期や更新条件も確認しましょう。

申込み前に確認する5つの順番

第一子誕生後の生命保険は、育児費用や家計を整理してから検討すると判断しやすくなります。

1.夫婦それぞれの現在の死亡保障を確認

独身時代に加入した保険や、勤務先の団体保障を確認します。

すでに必要額を満たしている場合、新たに契約しない判断もできます。

2.遺族年金と勤務先制度を確認

夫婦それぞれについて、公的保障の受給条件を確認します。

受給できると決まっていないお金を、確実な収入として計算しないようにしましょう。

3.生活費と教育費の不足を計算

死亡後の家計を想定し、月々の生活費と将来の教育費を分けて計算します。

住宅ローンがある場合は、団体信用生命保険の内容も確認してください。

4.保険金額と保険期間を確認

追加の死亡保障が必要なら、不足額と必要な期間を基に考えます。

契約の保険期間が、実際に保障を必要とする時期に合っているか確認しましょう。


5.受取人・告知事項・保険料を確認

死亡保険金を誰が受け取る契約なのか確認します。

新しい保険への申込みでは、健康状態などの告知事項に正確に回答する必要があります。

また、保険料が育児費用や生活費を圧迫しないかも大切です。

既存の契約を見直す場合は、新しい契約の成立と保障開始を確認する前に、現在の契約を解約しないよう注意してください。

保険金受取人の確認については、死亡保険の受取人は誰にする?配偶者・子どもで迷うときの確認順も参考になります。

よくある質問

第一子が生まれたら生命保険を増やすべきですか?

必ずしも増やす必要はありません。

現在の保障と遺族年金、預貯金などで十分に対応できる場合は、追加の死亡保障が不要なこともあります。

育休中の妻にも死亡保障は必要ですか?

育休中という理由だけでは判断できません。

妻が亡くなった場合に、夫の働き方や保育費用がどう変わるかを確認しましょう。

残された家族に不足する資金があれば、必要な金額と期間を考える方法があります。

子どもが1人なら死亡保険金1,000万円で十分ですか?

子どもの人数だけで必要額は決まりません。

住居費、教育方針、夫婦の収入、遺族年金、預貯金、既存保障によって変わります。

一律の保険金額ではなく、ご家庭の不足額を基に判断してください。

まとめ|第一子誕生後は子どもの将来から死亡保障を考える

第一子が生まれた30代夫婦は、死亡保障を確認しておきたい時期です。

ただし、出産したという理由だけで、生命保険の新規加入や増額を決める必要はありません。

まず、父親と母親それぞれに万一のことがあった場合の生活を考えます。

次に、子どもの生活費と教育費、公的な遺族年金、勤務先の保障、預貯金を確認します。

その結果、不足するお金があれば、必要な期間だけ死亡保障を準備する方法があります。

家族の成長に合わせて保障を見直すことも重要です。

大切なのは、保険金額の大きさではありません。

子どもの生活と将来のために、必要なお金を必要な期間だけ準備することです。

第一子誕生後の生活費と教育費を整理し、死亡保障の不足額が見えてきた方は、定期保険の取扱内容を確認できます。必要な保障期間と保険料を確認し、ご家庭に合うか判断しましょう。

情報基準日:2026年11月1日

※本記事は生命保険と公的制度に関する一般的な情報提供です。
特定の保険会社・商品を推奨するものではありません。
遺族年金の受給条件、実際の加入可否、告知事項、保障内容、保険料、死亡保険金の支払条件は個別に異なります。
申込みの際は契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典

日本年金機構|遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)

日本年金機構|遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)

生命保険文化センター|万一の際に必要な保障額の算出方法と具体例

生命保険文化センター|定期保険

文部科学省|令和5年度子供の学習費調査の結果の概要

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。