MRI検査の費用はいくら?保険適用・自己負担とCTとの違い

目次

結論|MRI検査の費用は「保険診療か」「造影を使うか」で変わります

MRI検査の支払額は一律ではありません。

保険診療として行われる場合は公的医療保険の自己負担割合に応じて支払い、医療機関の公開例では、3割負担の単純MRIで約6,000~10,000円前後、造影MRIではそれ以上になる例があります。
検査内容や造影剤、診療内容などによって金額は変わるため、予約先で概算額を確認するのが確実です。

一方、健康診断や人間ドックなど、診療目的ではない検査は健康保険の給付対象外になることがあります。
まず「保険診療か自費か」を分けて考えましょう。

はじめに|「MRIって1万円くらい?保険は使える?」と気になった方へ

たとえば、医師から「次回はMRIを撮りましょう」と言われたあとで、「会計はいくらになる?」「CTより高い?」「保険診療になる?」と検索する場面を想定します。

ここで先に分けたいのは、病院へ支払うMRI検査の費用と、民間の医療保険から受け取れる給付金は別の話だということです。

この記事では、MRIの費用を確認するときに何を見ればよいのか、保険適用と自費はどう分かれるのか、CTとは何が違うのかを順番に整理します。
そのうえで、公的制度・貯蓄・現在の保障を確認し、必要な場合だけ民間保険を考えるところまで進みます。

MRI検査の費用はいくら?「撮影料」と「会計総額」を分けて見る

2026年度のMRI撮影料は900~1,720点

厚生労働省の2026年度医科診療報酬点数表では、MRI撮影は機器などの条件により900点、1,330点、1,700点、1,720点と定められています。
対象となるMRIで造影剤を使用した場合には、造影剤使用加算250点も設定されています。
2026年度の改定は同年6月1日から適用されています。

ただし、ここで見ているのはMRI撮影に関する診療報酬です。
実際の会計では、診察、画像診断、薬剤、造影剤など、ほかの項目が関係する場合があります。

そのため「MRIが1,330点だから窓口では必ずこの金額」と決めるのではなく、撮影料と実際の会計総額は分けて見るのがポイントです。

3割負担の公開例は単純MRIで約6,000~10,000円前後

医療機関が公開している金額を見ると、原三信病院では1.5テスラ以上の単純MRIを3割負担6,230円、武田病院では単純MRIを約8,000円、AIC画像検査センターでは8,000~10,000円と案内しています。

造影MRIでは、原三信病院6,980円、武田病院約12,000円、AIC画像検査センター10,000~17,000円など幅があります。
東京都立病院機構も、3割負担の目安としてMRIを造影剤なし約7,000円、造影剤あり約11,000円と案内しています。

ここから分かるのは、「MRIなら全国どこでも同じ支払額」ではないということです。
検査内容や使用する薬剤などでも変わるため、費用を正確に知りたいときは予約先へ確認してください。

MRI費用を確認するときの5項目

保険相談で「MRIはいくらですか」と聞かれた場合、金額を先に断定するのではなく、次の5点を確認すると整理しやすくなります。

  1. 今回のMRIは保険診療として予定されているか
  2. 自分の公的医療保険の自己負担割合は何割か
  3. 単純MRIか、造影剤を使うMRIか
  4. MRI以外の診察・検査も同日に予定されているか
  5. 医療機関から概算額の案内があるか

この確認が必要なのは、同じ「MRI」という言葉でも会計額が同じとは限らないためです。
予約票や検査案内を手元に置き、不明点は医療機関へ問い合わせましょう。

健康診断の再検査をきっかけにMRIを受ける方は、健康診断で要再検査と言われたら?何科・費用・持ち物・受診の流れもあわせて確認すると、結果票から受診までの順番を整理できます。

MRIは保険適用?自費になる?「検査の目的」を確認する

治療に必要な検査は保険診療で行われる場合がある

協会けんぽは、病気やけがの治療に必要な検査を健康保険の給付範囲として案内しています。
MRIについても、厚生労働省の診療報酬点数表にMRI撮影の項目があります。
医師の診療の中で保険診療として実施される場合は、公的医療保険の対象として扱われます。

ただし、「MRIならすべて3割負担」ではありません。
自己負担割合は人によって異なり、検査の目的によっては保険診療ではないケースもあります。
今回のMRIがどの扱いになるのかは、予約先で確認してください。

健康診断・人間ドックなどでは自費になることがある

協会けんぽは、健康診断や人間ドックを、原則として健康保険の給付対象外となる例に挙げています。

つまり、病気の診断・治療に必要なMRIと、健康な人が任意で受ける健診・ドックのMRIでは、費用の扱いが同じとは限りません。

予約時には、

「今回のMRIは保険診療ですか、それとも自費ですか」

と聞くだけでも整理できます。
自費の場合は料金が医療機関によって異なるため、検査料金だけでなく、診察などを含めた支払予定額を確認しておくと安心です。

生理不順など婦人科受診の流れでMRIを勧められた方は、生理不順が続く30代女性へ~医療保険で備えるべきポイントも参考になります。
現在の記事でも、必要に応じMRIが行われる場合について触れています。

すでに卵巣嚢腫と診断され、MRI結果を医療保険の告知資料として整理したい方は、卵巣嚢腫でも医療保険に入れる?経過観察・治療中・手術後の条件で確認できます。

MRIとCTの違い|費用だけでどちらかを選ぶ検査ではありません

MRIは磁石と電波、CTはX線を使う

日本放射線技術学会によると、MRIは強力な磁石と電波を利用して画像を作り、X線を使用しません。CTはX線を利用します。

医療機関の案内では、MRIはCTより検査時間が長くなる例も示されています。
また、両者にはそれぞれ特徴があり、「どちらが常に優れている」という関係ではありません。

したがって、「CTの方が安そうだからCTにする」「MRIはX線を使わないからMRIの方が上」と、費用だけで選ぶものではありません。
何を調べるための検査なのかを確認し、医師の判断と説明を優先しましょう。

MRIは体内金属などの事前確認も大切

MRIは強い磁場を使うため、体内の医療機器や金属類について事前確認が必要です。
日本放射線技術学会は、ペースメーカーなどの医療機器や体内金属がある場合、MRI対応機器も含めて事前確認が必要と案内しています。

費用だけでなく、造影剤の有無、検査時間、体内金属・医療機器、当日の食事や服薬に関する指示まで、予約票や検査案内を確認してください。

頭痛をきっかけにCTやMRIなどの画像検査を受ける方は、偏頭痛持ち30代女性が見つけた~持病があっても医療保険に入れる?偏頭痛で断られた後に加入できる条件と診査基準も関連情報として確認できます。

MRI後の医療費が不安なら「公的制度→貯蓄→民間保険」の順で考える

MRIを受けただけで民間の医療保険から給付されるとは限らない

ここは混同しやすいところです。

公的医療保険が使えるMRIだからといって、民間の医療保険からMRI検査代がそのまま給付されるとは限りません。
民間保険の支払対象は契約内容によって異なるため、保険証券、契約概要、注意喚起情報、約款等で、入院・手術・通院などの給付条件を確認します。

MRIの結果、その後に入院や手術などの治療が予定された場合は、まず現在加入している保障を確認します。
新しく医療保険を検討する場合も、検査理由、結果、診断、治療状況などによって告知・診査の扱いが変わるため、加入できる・できないを先に決めつけないことが大切です。

MRIの費用そのものではなく、今後の入院・手術への備えに不足がないか、現在の保障内容から確認できます。

家計で見るのは「今回のMRI代」だけではない

今回のMRI代だけでなく、その後に診察、追加検査、通院、入院、手術などが続いた場合の家計まで考えておくと、必要な備えを整理しやすくなります。

順番は、公的制度→勤務先の制度→貯蓄→現在の民間保険です。

ここまで確認して初めて、「入院や手術になったときに家計から出したくない金額」が見えてきます。
足りない部分が明確になってから民間保険を選択肢にすれば、MRIを受ける不安だけを理由に保障を増やすことも避けやすくなります。

公的制度・貯蓄・現在の保障を確認しても入院や手術への備えが不足すると感じる場合は、必要な保障だけ比較してください。

よくある質問

Q1.MRI検査は3割負担なら必ず1万円以内ですか?

いいえ。一律ではありません。
医療機関の公開例では単純MRIで6,000~10,000円前後の例がありますが、造影剤、診療内容、薬剤などによって変わります。
予約先へ概算額を確認してください。

Q2.MRIとCTはどちらが安いですか?

医療機関の公開例ではCTの方が低いケースもありますが、検査内容によって異なります。価格だけで選ぶ検査ではないため、医師が何を確認するために検査を勧めているのかを優先してください。

Q3.健康診断でMRIを受ける場合も健康保険は使えますか?

健康診断や人間ドックは原則として健康保険の給付対象外です。
一方、健診で異常を指摘された後、医師の診療の中で必要な検査として保険診療が行われる場合は扱いが異なります。
予約先へ「保険診療か自費か」を確認してください。

Q4.MRIを受けたら医療保険の告知が必要ですか?

MRIを受けた事実だけで一律に決まるものではありません。
申込先の告知書や申込画面にある質問内容、対象期間、検査理由、結果、その後の診断・治療などを確認し、質問された事実を正確に回答します。
加入可否は個別に診査されます。

まとめ|MRI費用は「保険診療・造影・会計総額」の3点で確認

MRI検査の費用は一律ではありません。
医療機関の3割負担の公開例では、単純MRIが6,000~10,000円前後、造影MRIではそれ以上になる例がありますが、実際の支払額は検査内容や医療機関などで変わります。

検査前は
①保険診療か自費か
②自己負担割合
③造影剤の有無
④同日に行う診察・検査
⑤概算額
の5点を確認しましょう。

MRIとCTは仕組みや特徴が異なるため、費用だけで選ばず、医師の説明と検査案内を優先します。
そして民間の医療保険は、MRI代を直接まかなうものと決めつけず、公的制度・貯蓄・現在の保障を確認したあと、不足する入院・手術等への備えを補う選択肢として考える順番が自然です。

個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。

本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。
具体的な商品内容、加入条件、保障・補償範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。