35歳、独身女性の医療保険・がん保険の備え方・考え方

- 1. はじめに
- 2. 35歳独身女性のリアルな相談内容
- 2.1. 一人暮らし・結婚予定なしだからこその不安
- 2.2. 友人2人の入院体験で見えた“旧い保険”とのギャップ
- 2.3. 月1万円以内・65歳払込などの具体的な希望
- 3. 同世代の独身女性に多い病気と入院の現実
- 3.1. 入院は“長く入る時代”から“短期+日帰り手術の時代”へ
- 3.2. 30代女性に身近な子宮筋腫などの婦人科疾患
- 3.3. 30代から増え始める“女性のがん”のリスク
- 4. 35歳独身女性に保険が必要な理由と、Webで進めるメリット
- 4.1. 65歳払込の医療保険+終身がん保険という設計
- 4.2. 独身だからこそ“生活費の穴”をふさぐという発想
- 4.3. 営業に会わずWebで進めるメリット
- 5. まとめ
はじめに
このブログは、実際に筆者が受けたご相談をもとに、「保険のプロならこう考える」という内容を整理してお伝えする相談記録です。今回のテーマは、35歳・独身女性の医療保険とがん保険の備え方。
ご相談者様は、賃貸マンションで一人暮らしをしている会社員の女性。
健康診断は問題なし、たばこも吸わない「いまは元気」な状態です。
ただ、「結婚の予定は特にない。このまま一人で生きていくかもしれない」と考えたときに、ふと不安になったのが、病気やケガで働けなくなったときのことでした。
さらに、今後はマンション購入も検討しているため、住宅ローン・生活費・老後の資金など、長いスパンでお金のことを考える必要があります。
そんな中で、友人2人の入院体験を通じて
「自分の医療保険は10年前のまま」
「がん保険にも入っていない」
という現実に気づき、「このままで大丈夫なのか」と不安が強くなり、当店にご相談に来られました。

35歳独身女性のリアルな相談内容
最初に、ご相談者様の状況を整理しておきます。35歳・独身・一人暮らし。健康状態は良好で、たばこも吸わず、毎年の健康診断でも指摘はありません。それでも、「このまま一人で年齢を重ねていったとき、病気やケガで働けなくなったらどうしよう」という不安は、ふとしたきっかけで顔を出します。
そのきっかけになったのが、友人2人の入院体験でした。
子宮がんで入院した先輩、子宮筋腫で日帰り手術を受けた同級生。
2人とも新しい医療保険やがん保険に入っていて、自己負担が少なく済んだ話を聞き、「10年前に入ったままの自分の医療保険では足りないのでは」と感じたそうです。
加えて、将来はマンション購入も考えているため、「ローンと生活費を抱えながら病気になったら…」という不安も重なっていました。
一人暮らし・結婚予定なしだからこその不安
ご相談者様は・・・
「今のところ結婚の予定はありません。このまま一人で生きていく可能性が高いと思っています」
とお話しくださいました。
親御さんも高齢になりつつあり、「もし自分が長期で働けなくなっても、親に生活費を頼るつもりはない」と考えています。
兄弟姉妹もそれぞれ家庭があり、現実的には「自分の生活は自分で守る」という前提です。
また、今後は賃貸ではなく、分譲マンションの購入も検討中。
住宅ローンを組めば、毎月の返済は基本的に自分の収入から支払うことになります。
そうなると、「病気で収入が減る」「治療費がかかる」という状況は、老後資金の積み立てにも大きく影響します。
いま健康だからこそ、「元気なうちに、将来のリスクを小さくしておきたい」という思いが強くなり、医療保険とがん保険を見直したいというご相談につながりました。
友人2人の入院体験で見えた“旧い保険”とのギャップ
ご相談の背景には、身近な人の入院体験がありました。
まず、会社の先輩が子宮がんで入院・手術をされました。
その先輩は、女性向けの新しい医療保険に加えて、がん保険にも加入しており、入院給付金や手術給付金、がん保険でも一時金などがしっかり支払われたため、自己負担はほとんどなかったそうです。
「お金の心配をせずに治療に専念できた」と話してくれたことが、とても印象に残ったと言います。
もう一人は同級生で、子宮筋腫による日帰り手術を経験しました。
こちらも新しい医療保険に加入しており、短い入院日数でも手術給付金や入院一時金が支払われ、タクシー通勤の費用やお見舞い返しまでカバーできたとのこと。
「新しい医療保険に見直しておいて本当に助かった。あなたも一度ちゃんと見直した方がいいよ」
と言われたそうです。
一方、ご相談者様が加入しているのは、約10年前に契約した医療保険のみ。
短期入院や日帰り手術への対応、女性特有の病気への手厚さを比べると、「自分の保険は今の医療事情に合っていないのでは」と感じるようになりました。

月1万円以内・65歳払込などの具体的な希望
ご相談者様には、保険料と払込期間についても、はっきりとしたご希望がありました。
- 医療保険+がん保険の合計で、月1万円前後まで
- 医療保険は65歳払込(定年を想定)で、その後も一生涯保障が続く
- がん保険は、月々の負担を抑えるため終身払い。
ただし、がんや三大疾病にかかったら以後の保険料は免除されるタイプ - 更新のたびに保険料が上がる更新型は避けたい
という条件です。
理由は、「これからマンション購入と老後資金の積み立てもしていきたいので、保険に使えるお金は限られている」というもの。医療保険もがん保険も、払込期間を短くすると月々の保険料は上がりますが、将来の固定費は軽くなります。そのバランスをどう取るかがポイントでした。
最終的には、「医療保険は65歳払込・がん保険は終身払い」という形で、月約9,500円(医療保険約7,500円+がん保険約2,000円)に収める方向で設計していきました。
同世代の独身女性に多い病気と入院の現実
次に、ご相談者様と同じような30代独身女性に多い病気や入院の現実を見ていきます。
ポイントは、「入院は長期より短期が増えていること」
そして・・・
「女性特有の病気やがんのリスクが30代からはっきり高まること」です。
昔の医療保険は、長期入院を前提に「入院日額いくら」という設計がメインでした。
しかし、医療の進歩によって、今は日帰り手術や短期入院が増えています。
また、子宮筋腫や子宮内膜症、乳がん・子宮頸がんなど、30代以降の女性が直面しやすい病気もあります。
こうした現実を知ることで、「今の医療事情に合った医療保険はどんな形か」が見えてきます。
入院は“長く入る時代”から“短期+日帰り手術の時代”へ
かつては「入院=何週間もベッドの上」というイメージが一般的でした。
しかし、医療技術や診療報酬の仕組みが変わり、今は入院日数がどんどん短くなっています。
お腹を大きく開く手術から、傷の小さい腹腔鏡手術や、日帰りで行える手術が増えたことも、入院の短期化に大きく影響しています。
その結果、「入院日額1万円が30日分出る」といった長期入院前提の保障よりも、「たとえ1〜2日の入院や日帰り手術でも、まとまった一時金が受け取れる」タイプの保障が重視されるようになりました。
ご相談者様の同級生も、子宮筋腫の手術は日帰りでしたが、入院給付金や手術給付金、入院一時金がしっかり支払われたため、医療費だけでなく、タクシー通勤やお見舞い返しの費用までカバーできたそうです。
こうしたケースを見ると、「短期入院や日帰り手術に強い医療保険かどうか」が、今の時代には重要であることがよく分かります。
30代女性に身近な子宮筋腫などの婦人科疾患
ご相談者様の同級生が経験した子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、30歳以上の女性には珍しくない病気だとされています。多くの場合は経過観察で済みますが、筋腫が大きくなったり、月経量の増加や強い生理痛、貧血などの症状が出てくると、手術を検討することになります。
また、子宮筋腫だけでなく、子宮内膜症や卵巣のう腫など、婦人科系の疾患は30代から増えてくるといわれます。これらの病気は、命に直結しない場合も多い一方で、通院や検査、薬代、仕事の調整など、じわじわとお金や時間を奪っていきます。
そのため、女性特有の病気で給付金が上乗せされる「女性疾病特約」や「女性向け医療保険」は、独身か既婚かにかかわらず、30代以降の女性にとって現実的な備えになります。今回のご相談でも、「女性特定疾患の特約は外さない」という方針で設計を行いました。
30代から増え始める“女性のがん”のリスク
「がんはもっと年齢を重ねてからの病気」と思われがちですが、統計を見ると、30代ですでに一定数の方ががんを経験しています。
の中でも、女性は乳がん・子宮頸がん・卵巣がんなど、女性特有のがんの影響で、同年代の男性よりも罹患数が多い傾向があります。
乳がんは、30代から増え始め、40代後半〜50代前半でピークを迎えると言われています。
子宮頸がんは、20代後半〜30代で発症が増えやすいがんとして知られています。
検診やワクチンなどによる予防・早期発見も重要ですが、「もし罹患したときの経済的ダメージ」に備えることも、同じくらい大切です。
がん治療は、入院・手術だけでは終わらないことが多く、通院での抗がん剤治療や、働き方の調整など、中長期的な影響が出ます。
独身女性の場合、「自分が働けなくなると、そのまま生活費に直結する」というリスクがあるため、がん診断一時金や通院保障などを含んだがん保険を、30代のうちから検討する価値は十分にあります。

35歳独身女性に保険が必要な理由と、Webで進めるメリット
ここまでで・・・
「一人で生きる前提」
「短期入院や女性特有の病気・がんの現実」が見えてきました。
では、実際にどのような保険の組み合わせが現実的なのか。
そして、なぜ対面の営業ではなく、Webで進めることが独身女性に向いているのか。
この項目では、ご相談者様に実際にご提案した、
**医療保険(65歳払込)+がん保険(終身払い/がん罹患時に保険料免除)**の考え方と、Webで完結できる商品のメリットを整理します。
「押し売りが苦手」「自分のペースで考えたい」という方にとって、Webはとても相性の良い入口になります。
65歳払込の医療保険+終身がん保険という設計
今回のご提案では、次のような組み合わせになりました。
- 入院・手術・通院・女性特定疾患に備える医療保険:65歳払込(以後も保障は一生涯)
- がんに特化したがん保険:終身払い。ただし、がんや三大疾病にかかったらその後の保険料は免除されるタイプ
医療保険・・・
「働いているうちに払い終えてしまい、老後は保険料の負担をなくす」という考え方で設計しています。
一方
がん保険は・・・
リスクが一生続くことと、月々の保険料を抑えたい事情から、終身払いを採用しました。
その代わり、がんに罹患した時点で以後の保険料が免除され、保障だけが続くタイプを選ぶことで、「がんになって収入が減ったときに保険料が負担になる」状況を避けています。
結果として、医療保険が約7,500円、がん保険が約2,000円、合計で月約9,500円に収まりました。ご相談者様の「月1万円まで」というご希望の範囲内で、必要な保障を確保できた形です。
独身だからこそ“生活費の穴”をふさぐという発想
独身の方にとって、病気やがんのリスクは、「医療費がかかる」という問題だけではありません。
もうひとつ大きいのが、「収入が減る」というリスクです。
扶養してくれる配偶者や家族がいない場合、休職や時短勤務になると、そのまま生活費に影響します。
ご相談者様のようにマンション購入を考えている場合、住宅ローンの返済も続きます。
家賃やローン、食費、光熱費、通信費…といった固定費は、入院していても基本的には止まりません。
だからこそ、医療保険やがん保険では、「入院日額」だけでなく、「まとまった一時金」や「女性特有の病気やがんで給付金が上乗せされる特約」を重視する必要があります。
今回のプランでも、短期入院や日帰り手術でも一時金が受け取れる設計や、女性特定疾患の特約、がん診断一時金などを活用し、「医療費+αの出費」と「一時的な収入減」をまとめてカバーできるようにしました。
独身女性にとっては、「生活費の穴をどうふさぐか」という視点が、とても大事なポイントになります。

営業に会わずWebで進めるメリット
最後に、「どこで申し込むか」についてです。
ご相談者様は、
「営業の人に長く話を聞かれるのが苦手」
「年収や貯金額をあまり他人に知られたくない」
といったお気持ちもお持ちでした。
独身の方には、同じような感覚を持つ方が少なくありません。
その点、Webでの保険選びには、いくつかのメリットがあります。たとえば、
不要な特約を外したり、保障額を調整しながら、予算とのバランスをご自身で確認できる
自分のペースで、空いた時間に少しずつ比較・検討できる
条件を変えながら、保険料のシミュレーションを何パターンも試せる
申込までオンラインで完結でき、人に会わずに済む
といった点です。
今回のご相談でも、店頭では「考え方」と「方向性」を決めるところまでお手伝いし、実際の申込はWeb経由で完結できる商品をご案内しました。「あとから一人でゆっくり見返せる」「迷ったらまた相談できる」という二段構えにすることで、ご相談者様も安心して進めることができました。
まとめ
35歳・独身・一人暮らし。
いまは健康であっても、「この先、一人で生きていくとしたら」という視点で見直してみると、医療保険やがん保険の役割は、思っている以上に大きくなっていきます。
今回のご相談者様は、友人2人の入院体験をきっかけに、「10年前の医療保険のままでは不安」「女性特有の病気やがんにも備えたい」と感じ、医療保険(65歳払込)とがん保険(終身払い)の組み合わせで、月約9,500円という現実的なプランにたどり着きました。
もし、あなたも「結婚の予定は特にない」「マンション購入や老後資金も考え始めている」「今の医療保険はだいぶ前に入ったまま」という状況なら、一度立ち止まって、保障内容と保険料のバランスを見直してみるタイミングかもしれません。この記事が、その第一歩を踏み出すためのヒントになればうれしいです。
執筆者プロフィール

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三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。
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