30代男性の死亡保険はいくら必要?専業主婦の妻に1000万円で足りる?

はじめに

※個人情報保護のため、相談内容の本質を変えない範囲で一部の情報を変更しています。

今回は、35歳の会社員男性から「医療保険には加入していますが、死亡保険も必要でしょうか」とご相談をいただきました。

相談者様には専業主婦の妻がいます。
インフルエンザで数日間寝込んだことをきっかけに、「もし自分が亡くなったら、妻は生活していけるのだろうか」と不安になったそうです。

先に結論をお伝えすると、30代男性だから必ず死亡保険が必要なわけではありません。
しかし、自分の収入がなくなることで生活に困る家族がいる場合は、死亡保障を検討する必要性が高くなります。

必要な金額も一律ではありません。
今回の相談では死亡保障1000万円をご案内しましたが、1000万円で十分かどうかは、貯蓄や住居費、妻の今後の収入などによって変わります。

30代男性に死亡保険は必要?

死亡保険が必要かどうかは、年齢や結婚の有無だけで判断するものではありません。

大切なのは、自分に万一のことがあった後、誰がどのくらい経済的な影響を受けるのかを確認することです。


医療保険だけでは妻の生活費を守れない

医療保険と死亡保険は、備える目的が異なります。

医療保険は、病気やけがで入院・手術をした場合の医療費などに備える保険です。一方、死亡保険は、被保険者が亡くなった場合に、残された家族へ死亡保険金が支払われます。

相談者様は医療保険には加入していましたが、死亡保障はありませんでした。

医療保険に加入していても、夫が亡くなった後の家賃、食費、光熱費などが妻へ支払われるわけではありません。

「入院したときに自分が使うお金」と「亡くなった後に家族へ残すお金」は、分けて準備する必要があります。


妻が専業主婦なら死亡保障の必要性は高くなる

妻が専業主婦で、夫の収入を中心に生活している家庭では、夫が亡くなった場合の家計への影響が大きくなります。

妻がすぐに仕事を見つけ、現在と同じ生活費を確保できるとは限りません。
就職活動や資格取得、引っ越しなど、生活を立て直すまでに一定の期間が必要になることもあります。

そのため、少なくとも妻が新しい生活を始めるまでの生活費は、死亡保障として検討しておきたいところです。

ただし、妻の一生分の生活費を、すべて生命保険だけで準備する必要があるとは限りません。

現在の貯蓄、妻の就労予定、遺族年金、死亡退職金などを確認し、それでも不足する部分を死亡保険で補います。


子どもがいない夫婦にも死亡保険は必要?

子どもがいない夫婦の場合、大きな死亡保障は必要ないと考える方もいます。

共働きで、夫婦それぞれに十分な収入と貯蓄があれば、高額な死亡保障が必要ない場合もあります。

一方、子どもがいなくても、妻が専業主婦で夫の収入に頼って生活している場合は、夫の死亡後の生活費を考えなければなりません。

会社員など厚生年金に加入している夫が亡くなった場合、一定の条件を満たす妻は遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。

ただし、遺族基礎年金の対象は、原則として「子のある配偶者」または「子」です。
家族構成や年齢、年金加入状況によって受給条件は異なります。

子どもがいないから死亡保険は不要、とすぐに決めるのではなく、公的保障を確認したうえで、妻の生活に不足する金額を考えることが大切です。


30代男性の死亡保険はいくら必要?

30代男性に必要な死亡保障額は、「平均はいくらか」ではなく、「自分の家庭ではいくら不足するか」で考えます。

生命保険文化センターの2024年度調査では、2人以上世帯の普通死亡保険金額は平均1936万円です。ただし、これはさまざまな年齢や家族構成を含んだ平均であり、そのまま自分の必要額になるわけではありません。

必要保障額は「支出-収入」で計算する

死亡保険の必要保障額は、次の考え方で整理できます。

必要保障額=夫の死亡後に必要となるお金-受け取れるお金や現在の資産

生命保険文化センターも、支出見込額から収入見込額を差し引き、その不足分を必要保障額の目安とする考え方を示しています。

夫の死亡後に必要となるお金には、次のようなものがあります。

  • 妻の当面の生活費
  • 家賃や住宅ローンなどの住居費
  • 葬儀やお墓にかかる費用
  • 借入金の返済
  • 子どもがいる場合の教育費
  • 引っ越しや就職準備などの生活再建費

一方、受け取れるお金や資産には、次のようなものがあります。

  • 現在の預貯金
  • 遺族年金
  • 会社からの死亡退職金や弔慰金
  • 妻の今後の収入
  • 住宅ローンに付帯する団体信用生命保険
  • すでに加入している死亡保障

これらを確認せず、「30代なら2000万円必要」「子どもがいないなら保険はいらない」と決めるのはおすすめできません。

死亡保障1000万円で足りると思われるケース

1000万円で足りる可能性があるのは、次のような家庭です。

家庭の状況1000万円で足りる可能性
子どもがおらず教育費が不要高くなる
妻が数年以内に働く予定高くなる
預貯金がある高くなる
持ち家で団体信用生命保険がある高くなる
妻が遺族厚生年金を受け取れる高くなる
借入金が少ない高くなる

今回の相談者様は、妻が生活を立て直すまでの資金として1000万円を希望されました。

妻が今後働くことを前提にし、現在の貯蓄や毎月の生活費なども考慮したうえであれば、1000万円が現実的な金額になることがあります。

小項目③ 1000万円では不足すると思われるケース

次のような場合は、死亡保障1000万円では不足する可能性があります。

家庭の状況不足しやすい理由
小さな子どもがいる長期間の生活費や教育費が必要
妻がすぐに働くことが難しい収入のない期間が長くなる
賃貸住宅に住み続ける毎月の家賃負担が続く
預貯金が少ない保険金への依存度が高くなる
住宅ローン以外の借入金がある返済資金が必要
自営業で遺族厚生年金がない公的保障が少なくなる可能性がある

大切なのは、1000万円という金額を先に決めることではありません。
妻が生活を立て直すまでに必要な期間を考え、その間の不足額を計算した結果として、1000万円が適切かどうかを判断します。

月1500円以内で死亡保障1000万円を準備した提案

今回の相談者様は、毎月の保険料を1500円以内に抑えながら、死亡保障1000万円を準備したいと希望されていました。

そこで、一定期間の死亡を保障する定期保険を中心に比較しました。

定期保険が相談者様に合っていた理由

死亡保障を準備する方法には、定期保険のほかに収入保障保険もあります。

比較項目定期保険収入保障保険
主な受取方法まとまった一時金毎月・毎年など年金形式
向いている目的借入金、葬儀費用、生活再建資金毎月の生活費
保障額契約期間中は一定の商品が多い時間の経過とともに受取総額が減る
検討しやすい人一括で資金を残したい人給料のように生活費を残したい人

収入保障保険は、保険期間中に亡くなった場合、契約時に決めた満期まで年金形式で保険金を受け取る仕組みです。

今回の相談者様は「妻へ1,000万円をまとまったお金として残したい」という希望があったため、定期保険をご案内しました。

毎月の生活費を継続的に補いたい場合は、収入保障保険も比較対象になります。

毎月の保険料1,300円程度で保険金1,000万円の死亡保障へ申込み

年齢や保障期間などを基に比較した結果、相談者様には死亡保障1,000万円、月の保険料1,300円程度の定期保険をご案内しました。

毎月の保険料の予算、1500円以内に収まり、Webから申込みができる商品です。

相談者様は内容を確認したうえでWebから申し込まれ、「予算内で妻のための保障を用意できて安心しました」とお話しくださいました。

ただし、同じ35歳男性であっても、すべての方が同じ保険料や条件で加入できるわけではありません。

保険料や加入条件は、次の内容によって変わります。

  • 年齢
  • 性別
  • 保険期間
  • 死亡保障額
  • 喫煙状況
  • 健康状態
  • 既往歴
  • 通院や服薬の状況
  • 健康診断の結果
  • 保険会社や商品

    等々の違いで変わってくる可能性もあります

申込みの際は、告知書の質問をよく読み、現在の健康状態や過去の治療歴を正確に回答することが大切です。

必要な死亡保障額を確認したうえで、保険料を無理なく続けられる商品を比較してみましょう。

死亡保障1,000万円の保険料を確認する

30代男性の死亡保険はいくら必要ですか?

年齢だけで必要額を決めることはできません。

妻や子どもの生活費、教育費、住居費、葬儀費用などから、預貯金、遺族年金、死亡退職金、妻の収入などを差し引いた不足額が目安です。

平均額に合わせるのではなく、自分の家庭に不足する金額を計算しましょう。

専業主婦の妻に死亡保障1000万円で足りますか?

妻が数年以内に働く予定で、一定の貯蓄や公的保障があり、子どもの教育費も必要ない場合は、1000万円で足りる可能性があります。

一方、妻がすぐに働けない、子どもがいる、賃貸住宅の家賃が続く、貯蓄が少ない場合は不足することがあります。

子どもがいない夫婦にも死亡保険は必要ですか?

共働きで、それぞれに十分な収入と貯蓄があれば、大きな死亡保障が必要ない場合もあります。

ただし、片働きで妻が専業主婦の場合は、夫の死亡後に妻の収入がなくなるため、当面の生活費や生活再建資金を準備する必要があります。

医療保険に入っていれば死亡保険はいりませんか?

医療保険と死亡保険では目的が違います。

医療保険は、本人が入院や手術をした場合の費用に備える保険です。死亡保険は、本人が亡くなった後の家族の生活費などに備えます。

医療保険に加入していても、残された家族の生活費を準備できているとは限りません。

まとめ~30代男性の死亡保険は家族の不足額から決める

30代男性だから必ず死亡保険が必要、というわけではありません。

しかし、自分の収入がなくなることで生活に困る家族がいる場合は、死亡保障を検討する必要性が高くなります。

今回の35歳男性の相談では、専業主婦の妻が生活を立て直すまでの資金として、死亡保障1000万円の定期保険をご案内しました。

まず確認したいのは、次の5点です。

  1. 妻の毎月の生活費はいくらか
  2. 妻が働き始めるまで何年かかるか
  3. 現在の貯蓄はいくらあるか
  4. 遺族年金や死亡退職金はいくら見込めるか
  5. 住居費や借入金はいくら残るか

これらを整理すると、自分の家庭に必要な死亡保障額が見えてきます。

必要以上に大きな保険へ加入するのではなく、家族に不足する金額を、無理なく続けられる保険料で準備することが大切です。

ご家族に必要な死亡保障額を確認し、予算に合う死亡保険をWebで比較してみてください。

30代の今、どの程度の保障が必要なのか気になる方は、スマートフォンから医療保険の保障内容と保険料を確認してみてください。
対面相談をせず、Webで手続きを進められる商品もあります。

※保険商品の申込みには告知および保険会社所定の診査があります。


死亡保障1,000万円の保険料を確認する

参考資料・出典

公益財団法人 生命保険文化センター
「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」
https://www.jili.or.jp/research/report/zenkokujittai.html公益財団法人 生命保険文化センター
「万一の際に必要な保障額の算出方法と具体例」
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1218.html公益財団法人 生命保険文化センター
「生命保険の契約にあたっての手引」
https://www.jili.or.jp/tebiki/chapter1.html公益財団法人 生命保険文化センター
「定期保険・養老保険・終身保険の違いは?」
https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/8797.html公益財団法人 生命保険文化センター
「収入保障保険」
https://www.jili.or.jp/knows_learns/kind/main/40.html日本年金機構
「遺族基礎年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html日本年金機構
「遺族厚生年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。