定期保険とは?掛け捨て・保障額・何年必要かを順番に解説

結論|定期保険は「不足する金額を、必要な期間だけ補う」死亡保険

定期保険は、一定期間の死亡保障を準備する生命保険です。

特徴の一つが、満期保険金がなく、一定期間の保障に重点を置いていることです。

生命保険文化センターでは、定期保険について、同じ死亡保険金額で比べた場合、終身保険などより少ない保険料で大きな死亡保障を準備しやすい保険として説明しています。

ただし、

「掛け捨てだから得」

「掛け捨てだから損」

のどちらでもありません。

確認する順番は、

誰のための保障か

↓

家族にいくら不足するか

↓

その不足が何年間続くか

↓

今ある保障と重複していないか

です。

ここまで整理して不足が残る場合に、その金額と期間へ定期保険を合わせます。

はじめに|「掛け捨てはもったいない?」から考え始めたら

定期保険を調べると、

「掛け捨て」

という言葉が最初に気になる方も多いでしょう。

「何もなければお金が戻らないなら、貯金したほうがいいのでは?」

「子どもが独立するまでだけ保険を持てばいい?」

「死亡保障はいくら必要?」

こんな疑問が出てきます。

ただ、最初から保険金額や保険期間を決める必要はありません。

保険代理店として先に確認したいのは、

その人に万一があったら、誰の生活に、いくら不足が出るか

です。

定期保険の仕組みと家計を一緒に見ると、「何年入ればいいか」「いくら必要か」も考えやすくなります。

定期保険とはどんな保険?

一定期間の死亡保障を持つ保険

定期保険は、契約で決めた一定期間に死亡した場合などに、契約内容に応じて死亡保険金を受け取る保険です。

たとえば、

10年間。

20年間。

60歳まで。

65歳まで。

など、保障する期間を決めます。

生命保険文化センターでは、定期保険を一定期間の保障、終身保険を一生涯の保障として整理しています。

そのため定期保険は、

「一生涯ずっと同じ金額を残したい」

より、

「子どもが独立するまで、大きな死亡保障が必要」

といった期間限定の不足と相性のよい仕組みです。

掛け捨てとは「保障期間へ保険料を払う」考え方

定期保険には、一般に満期保険金がありません。

そのため「掛け捨て」と呼ばれることがあります。

ただし、何も受け取らなかったからといって、その期間の保障に意味がなかったわけではありません。

たとえば、子どもが小さく、まだ教育費を十分に貯められていない家庭では、

「今、万一が起きたら足りない」

という問題があります。

貯蓄は時間をかけて増やせます。

一方、万一は貯蓄が完成するまで待ってくれません。

その間の不足を一定期間保障することが、定期保険の役割の一つです。

掛け捨てと貯蓄をどう分けるか具体的に考えたい方は、掛け捨て生命保険はもったいない?教育費が残る40代の5確認でも確認できます。

定期保険はいくら必要?まず「家族に残る不足」を計算する

死亡保険金から決めない

「死亡保障はいくらあれば安心ですか?」

という質問があります。

しかし、

1,000万円。

2,000万円。

3,000万円。

と保険金額から決めると、その家庭に本当に必要なのか分からなくなります。

生命保険文化センターでは、万一の場合の必要保障額について、

必要となる支出見込額から、将来見込める収入を差し引き、不足分を考える方法

を紹介しています。

考え方を簡単にすると、

家族に必要な支出

- 遺族年金などの公的保障

- 配偶者などの収入

- 貯蓄

- 勤務先の保障

- 現在加入している死亡保障

= 追加で備える不足額

です。

遺族年金は家族構成で変わる

万一の場合、公的保障として遺族基礎年金や遺族厚生年金などの対象になる場合があります。

ただし、誰でも同じ金額を受け取れるわけではありません。

加入している年金制度。

亡くなった人との関係。

子どもの有無や年齢。

保険料納付要件。

などで受給要件が変わります。

日本年金機構の案内で、自分の家族構成なら何が対象になる可能性があるか確認します。

今ある保障を忘れずに引く

新しい定期保険を考える前に、現在の保険証券も確認します。

すでに死亡保障があれば、それも家族へ残せるお金です。

さらに、

勤務先の死亡退職金。

団体保険。

住宅ローンの団信。

なども確認します。

住宅ローンがある家庭では、住宅費をそのまま必要保障額へ足すのではなく、団信で住宅ローンがどうなるかを確認してから残る生活費を計算します。

現行記事にある45歳女性、高血圧ママ『健康診断で高血圧と言われたら保険は?』保険代理店さんへの相談記録でも、子どもの教育費や住宅ローンが残る家庭で死亡保障を考える場面を扱っています。

定期保険は何年必要?保障期間は「家族の節目」で決める

子どもの独立までを一つの目安にする

大きな死亡保障が必要な家庭では、子どもの独立が一つの節目になります。

たとえば、

現在子どもが8歳。

大学卒業までを一つの目安とする。

という家庭なら、大きな教育費・生活費が必要な期間はまだ続きます。

一方、子どもがすでに独立していれば、教育費を目的とした大きな死亡保障は以前ほど必要でない場合があります。

ここで大切なのは、

「何歳まで保険に入る?」

ではなく、

「家族に大きなお金を残す必要があるのはいつまで?」

と考えることです。

住宅ローンだけで保障期間を決めない

住宅ローンが30年残っているから、定期保険も30年必要。

とは限りません。

団信で万一時に住宅ローンが弁済される契約なら、住宅ローンと生命保険を二重に数えることになります。

確認するのは、

団信で減る住宅費

と

その後も残る生活費・教育費

です。

現行記事でつながっている50代・子ども独立前の医療保険見直し|教育費と住宅ローンの確認順でも、子どもの独立時期と住宅費を整理して保障を考える例があります。

一生大きな保障が必要とは限らない

30代、40代は、

子どもの教育費。

住宅費。

家族の生活費。

などが大きくなる時期です。

その後、

子どもが独立する。

住宅ローンが減る。

貯蓄が増える。

配偶者の資産形成が進む。

といった変化があれば、必要保障額は小さくなることがあります。

そのため、必要な期間だけ大きな死亡保障を持つという考え方が定期保険にはあります。


家族に必要な生活費・教育費から、公的保障・貯蓄・現在の死亡保障を差し引き、不足する金額と期間が見えた方は、定期保険の保障内容を確認できます。


申し込む前に確認したい5つのこと

1.誰のために死亡保障を残すのか

最初に、

配偶者。

子ども。

親。

その他の家族。

誰の生活を守るための保障なのかを決めます。

独身でも、経済的に支えている家族がいる場合や、死亡後に整理する費用を残したい場合があります。

反対に、独身で扶養家族がおらず、現在の資産で十分に対応できるなら、大きな死亡保障を持つ必要性が小さいこともあります。

2.いくら不足するのか

家族に必要な生活費や教育費などを確認します。

そこから、

公的保障。

配偶者等の収入。

貯蓄。

勤務先保障。

現在の死亡保障。

を差し引きます。

残った不足額が、追加保障を考える目安です。

3.何年不足するのか

不足額だけでなく期間も確認します。

教育費があと10年。

住宅費があと15年。

配偶者の就労収入が安定するまで5年。

など、家庭によって変わります。

定期保険の保障期間は、その不足期間と合っているか確認します。

4.更新型なら更新後の条件を確認する

定期保険には、契約当初に定めた期間で終了するタイプや、契約条件により更新できるタイプがあります。

更新型では、更新時の年齢などに応じて保険料が変わる場合があります。

現在の保険料だけでなく、

いつ更新するか

何歳まで更新できるか

更新後の保険料を続けられるか

を契約概要等で確認します。

5.健康状態の告知は質問文どおりに答える

生命保険への申込みでは、健康状態や傷病歴などについて告知を求められる場合があります。

加入できるか、条件が付くかは個別の診査によって異なります。

「健康だから必ず入れる」

「持病があるから入れない」

とは判断しません。

実際の告知書や申込画面に書かれた質問内容へ、事実を回答します。

現行記事からつながっているうつ病でも医療保険に加入するための重要ポイント~30代・40代女性必見!にも、健康状態を整理して保険申込みを考える内容があります。


必要な死亡保障額・保障期間・現在の保障・更新条件まで確認できた方は、家計に合う定期保険の契約条件を比較できます。

よくある質問

定期保険は掛け捨てだから損ですか?

掛け捨てかどうかだけでは判断できません。

定期保険は、一定期間の死亡保障を準備する仕組みです。

その期間に家族へ大きな不足が残るなら役割があります。

反対に、公的保障・貯蓄・既契約で不足がほとんどないなら、大きな死亡保障を追加しない考え方もあります。

定期保険は何年入ればいいですか?

一律の年数はありません。

子どもの独立、教育費の終了、住宅費、配偶者の収入、資産形成などから、大きな死亡保障が必要な期間を確認します。

定期保険はいくら必要ですか?

死亡保険金から先に決めません。

家族に必要な支出から、遺族年金などの公的保障、配偶者の収入、貯蓄、既契約の死亡保障などを差し引き、不足額を確認します。

定期保険と終身保険は何が違いますか?

大きな違いの一つが保障期間です。

生命保険文化センターでは、定期保険を一定期間、終身保険を一生涯の保障として整理しています。

どちらが一律に良いというものではなく、保障を必要とする期間や目的で考えます。

まとめ|定期保険は「いくら・何年」を家計から逆算する

定期保険は、一定期間の死亡保障を準備する保険です。

掛け捨てという言葉だけを見ると、

「もったいないのでは」

と思うことがあります。

しかし、最初に確認するのは満期でお金が戻るかではありません。

まず、

誰の生活を守るのか。

次に、

家族へいくら不足するのか。

そして、

その不足が何年続くのか。

を確認します。

必要な支出から、遺族年金などの公的保障、配偶者等の収入、貯蓄、勤務先保障、現在の死亡保障を差し引きます。

それでも不足が残るなら、その不足が続く期間に合わせて定期保険を確認します。

不足がなければ、新しく大きな死亡保障を追加しない判断もできます。

定期保険は、

「掛け捨てだから選ぶ・選ばない」保険ではありません。

「今、家族に足りないお金を、必要な期間だけ補うか」

で考えると、自分の家計に必要かを整理しやすくなります。

個人情報や健康状態などを入力する場合は、各保険会社・取扱サイトの個人情報の取扱いをご確認ください。

情報基準日:2026年9月27日

※本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としています。特定の保険会社・商品を推奨するものではありません。
実際の保険期間、更新条件、告知事項、加入条件、保障内容等は契約概要・注意喚起情報・約款等をご確認ください。

参考資料・出典

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。