更新型生命保険は悪い?保険料が上がる仕組みと5つの確認項目

結論|更新型だから「悪い保険」とは決められない

更新型の生命保険では、一定の保険期間が終わると、更新時の年齢や保険料率などをもとに保険料が再計算されます。
そのため、一般的には更新前より保険料が高くなる傾向があります。

ただし、保険料が上がる=悪い保険ではありません。

更新型には、契約当初の保険料を抑えながら、その時期に必要な保障を準備しやすいという特徴もあります。
反対に、長期間同じ保障を持ち続けたい場合は、将来の更新後保険料まで確認しておかないと家計負担が想定より大きくなることがあります。

大切なのは「更新型かどうか」だけではなく、

いくらの保障を、誰のために、いつまで必要としているのか

を現在の契約と照らし合わせることです。

はじめに|「知り合いから、その保険はダメと言われました」

現在の記事には、30代女性から、

「私が入っている保険を、知り合いから『その保険ダメよ』と言われた」

という相談記録があります。

こう言われると気になります。

契約内容のお知らせを見ると「10年更新」と書かれていたり、次回の保険料が現在より高くなっていたりすると、

「もっと早く別の保険にした方がいい?」
「更新型は損?」
「今すぐ解約した方がいい?」

と考えたくなるかもしれません。

でも、この段階で他人の保険と比較する必要はありません。

今回確認するのは、現在の更新型生命保険が、自分の必要な保障期間と合っているかです。

この記事では、契約を解約するか、別の商品へ乗り換えるかまでは決めません。

その判断は既存の見直し記事へ分け、ここでは「更新型という仕組みを理解すること」に集中します。

個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。

更新型生命保険では何が「更新」される?

生命保険文化センターによると、更新型とは、定期保険や定期型医療保険などで一定の保険期間が満了した際、所定の年齢まで、原則としてそれまでと同じ保障内容・保険金額・保険期間で保障を継続できる仕組みです。

たとえば、

30歳で10年更新型へ加入
→40歳で更新
→50歳で再び更新

という契約があります。

更新すると保険料は同じとは限らない

重要なのがここです。

更新時には、更新時点の年齢や保険料率などにより保険料が再計算されるため、一般に更新前より高くなる傾向があります。

ただし、

「10年後は必ず2倍」
「20年後は必ず○倍」

という共通ルールはありません。

保険会社、商品、保障額、年齢、更新時期などによって異なります。

現在の記事には「30歳を1とすると40歳1.6倍、最終的に6.1倍」といった例が掲載されていますが、この数字をすべての更新型生命保険へ当てはめることはできません。

見るべきなのは、一般的な倍率ではなく自分の契約の更新案内です。

更新型にも役割がある

生命保険文化センターは、更新型について、全期型より契約当初の保険料負担を抑えて必要な保障を準備できる特徴を案内しています。

たとえば、

子どもが独立するまで
住宅ローン負担が大きい期間
働き盛りの一定期間

など、一時的に大きな死亡保障が必要な場合には、定期保険を使う考え方があります。

つまり、

更新型だから悪い

ではなく、

必要な期間と更新の仕組みが合っているか

を見ることが重要です。

定期保険そのものの仕組みや必要保障期間については、定期保険とは?掛け捨ての特徴と必要な保障期間の決め方で分けて確認できます。

今の保険が合っているか5項目で確認する

「私の保険は悪い?」と聞かれた場合、商品名を見て答えるのではなく、次の5項目を確認します。

1.現在の保障額

まず死亡保険金額を確認します。

たとえば1,000万円、2,000万円という数字だけで多い・少ないとは判断できません。

誰の生活を支えるための保障なのかを確認します。

2.次回更新年月

次回の更新が、

1年後なのか
5年後なのか
10年後なのか

を確認します。

更新型は契約者から特に申し出なければ自動更新となるのが一般的で、更新しない場合や減額して更新したい場合には、更新前に手続きが必要になることがあります。

3.更新後の保険料

ここは必ず実際の契約資料で確認します。

SNSや知人から、

「更新型は倍になるよ」

と言われても、それを自分の契約へそのまま当てはめません。

更新案内や契約先への確認で、次回更新後の保険料を調べます。

4.保障がいつまで続くか

更新できる年齢には上限があります。

生命保険文化センターも、更新可能年齢は生命保険会社や商品によって異なるため確認が必要としています。

「更新できる保険だから一生続く」と思い込まないようにします。

5.その保障をいつまで必要とするか

最後が一番大切です。

たとえば30代で子どもがまだ小さければ、大きな死亡保障を必要とする期間が今後長く続くことがあります。

一方、子どもの独立まであと数年なら、同じ死亡保障を何十年も持つ必要があるとは限りません。

保険の満期ではなく、家計側の「必要保障の満期」を決める。

この順番で確認すると、「悪い保険か」という曖昧な疑問が、「あと何年、この保障が必要か」という具体的な判断へ変わります。

3.更新型と全期型は「どちらが得か」だけで比べない

更新型と比較されるのが全期型です。

生命保険文化センターでは、全期型について、契約から保険期間満了まで更新がなく、一般的に保険料が一定であるタイプと説明しています。
契約当初は更新型より負担が高くても、将来の保険料を把握しやすい特徴があります。

整理すると、

更新型
契約当初の保険料を抑えやすい一方、更新時に保険料が変わる。

全期型
契約当初の保険料は更新型より高くなる場合がある一方、契約期間中の保険料を把握しやすい。

という違いがあります。

これは、

「更新型は損」
「全期型なら得」

という話ではありません。

たとえば子どもが独立するまでの15年間だけ大きな保障が必要なら、その15年間に必要な保障をどう準備するかで考えます。

30代の現在から老後まで同じ死亡保障を持つ必要があるかは、家族構成によって違います。

だからこそ、保険を比べるときは、

月額保険料だけでなく、保障額・保障期間・更新時期をセットで見る

必要があります。

金融庁も、保険を契約する際には商品の仕組みや保障内容を理解するための「契約概要」、注意事項を示す「注意喚起情報」などを確認するよう案内しています。

4.「悪い保険」と言われても、先に解約しない

現在の記事では「悪い保険」「ダメな保険」という言葉が繰り返されています。

ただ、保険を評価するときに重要なのは、第三者の感想ではありません。

現在契約について、

  • 今いくら保障されるか
  • いつ更新するか
  • 更新後はいくらになるか
  • 保障はいつ終了するか
  • 自分はいつまで保障を必要とするか

が分かれば、自分で判断できます。

特に避けたいのが、

「更新型は悪いらしい」→その場で解約

という流れです。

新しい生命保険へ入り直す場合には、現在より年齢が上がっているほか、健康状態について新たな告知・診査が必要になることがあります。

すでに加入している掛け捨て死亡保険を実際に残す・減らす・乗り換える段階は、掛け捨て生命保険はもったいない?定期保険が向く人・向かない人で分けて確認してください。

この記事では解約判断をしません。

ここが、既存記事との重複を防ぐ大事な担当分けです。

現在の契約を確認した結果、「一定期間の死亡保障を新しく比較したい」という目的が明確になった場合にだけ、定期保険へ進みます。

現在契約の更新時期・保険料・必要保障期間を整理し、一定期間の死亡保障を別に比較したい方は、取扱い中の定期保険の内容を確認できます。

よくある質問

更新型保険は10年ごとに保険料が2倍になりますか?

一律ではありません。
更新時の年齢や保険料率などで再計算され、一般的には上がる傾向がありますが、上昇額・上昇率は契約によって異なります。

更新型保険は悪い保険ですか?

更新型という仕組みだけで良し悪しは決まりません。
契約当初の負担を抑えて一定期間の保障を準備しやすい面もあります。
必要保障期間と更新条件が自分に合っているか確認してください。

更新時に必ず継続しなければいけませんか?

契約によりますが、更新しない、保障額を減らして更新するなどの選択ができる場合があります。
申し出期限も含めて契約先へ確認してください。

全期型へ乗り換えた方がいいですか?

一律には言えません。
必要な保障額、必要期間、現在の契約、新しい契約の保険料・診査条件などを比較して判断します。

知人に「その保険はダメ」と言われたらどうすればいいですか?

まず保険証券と契約内容のお知らせを開き、保障額、更新年月、更新後保険料、保障終了時期を確認してください。
他人の契約ではなく自分の契約条件で判断します。

まとめ|「悪い保険?」を「自分に合っている?」へ変える

更新型生命保険では、更新時の年齢や保険料率などによって保険料が再計算され、一般的には更新前より高くなる傾向があります。

しかし、それだけで「悪い保険」とは決まりません。

確認するのは、

①現在の保障額
②次回更新年月
③更新後保険料
④保障終了時期
⑤自分が保障を必要とする期間

です。

この5つが分かれば、「知人から悪いと言われた」という評価から離れて、自分の家計で判断できます。

そして、現在契約を残す・減らす・解約する・乗り換えるという判断は、その次です。

保険は名前や評判で良し悪しを決めるのではなく、目的と期間が合っているかを見る。

これが、更新型生命保険を確認するときの基本です。

本記事は※2026年8月27日時点で確認できる公的制度・公開情報等をもとに作成・更新しています。

本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。
具体的な商品内容、加入条件、保障範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典

  • 生命保険文化センター「更新について」
  • 生命保険文化センター「契約の『更新』って何?」
  • 生命保険文化センター「定期保険」
  • 生命保険文化センター「生命保険の契約にあたっての手引」
  • 金融庁「保険契約にあたっての手引」

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。