休職中の住民税はどうなる?給与天引きできないときの支払い方法

- 1. 結論|休職して今年の給与が減っても住民税の支払いが残ることがある
- 2. はじめに
- 3. 休職したのに住民税が請求されるのはなぜ?
- 3.1. 住民税は前年の所得をもとに翌年課税される
- 3.2. 「今は無給だから住民税も0円」とは限らない
- 4. 給与天引きだった住民税は休職するとどうなる?
- 4.1. まず給与明細でこれまでの支払方法を確認する
- 4.2. 給与から差し引けなくなったら納付方法を確認する
- 4.3. 納付書が届いたら会社の天引きと重複していないか確認する
- 5. 住民税の納付書が届いたら4つの資料を並べる
- 5.1. 1.住民税の納税通知書・納付書
- 5.2. 2.直近の給与明細
- 5.3. 3.休職開始日が分かる資料
- 5.4. 4.会社から届いた税金に関する案内
- 6. 休職中の住民税は家計の「出るお金」に入れておく
- 6.1. 傷病手当金だけを見て家計を作らない
- 6.2. 支払いが難しい場合は放置せず自治体へ確認する
- 7. 税金・固定支出を整理したら治療費は別に確認する
- 8. よくある質問
- 8.1. 休職して給与が0円なら住民税も0円になりますか?
- 8.2. 給料から住民税を引けなくなったらどうなりますか?
- 8.3. 休職したら住民税の納付書が届きました。払う必要がありますか?
- 8.4. 休職で収入が減ったら住民税はすぐ安くなりますか?
- 9. まとめ
- 9.1. 参考資料・出典
結論|休職して今年の給与が減っても住民税の支払いが残ることがある
休職して給与が減ったり、会社からの給与がゼロになったりしても、住民税が同じタイミングでゼロになるとは限りません。
個人住民税は、基本的に前年の所得をもとに翌年課税されるためです。
そのため、今年休職して収入が減っていても、前年に給与所得があれば住民税の支払いが続くことがあります。
さらに、これまで給与から住民税が天引きされていた人は、給与がなくなることで同じ方法では徴収できなくなる場合があります。
このとき確認したいのは、税額を自分で計算することではありません。
まず、
- 何年度分の住民税か
- これまで給与天引きだったか
- 休職後も給与から差し引けるか
- 自分で納付する必要があるか
の順番で確認しましょう。
「給料がないのに、なぜ住民税を払うの?」という疑問は、前年所得と今年の納付時期を分けると理解しやすくなります。
はじめに
休職して収入が減ったあと、自宅に住民税の納税通知書や納付書が届くと驚くことがあります。
「今は働いていないのに、どうして税金が来るのだろう」
「会社で天引きされていたはずなのに、自分で払うの?」
そんな疑問が出てくるのは自然です。
ここでまず押さえたいのは、今月の給与と、今支払っている住民税の計算対象となった所得には時間差があることです。
休職後のお金を整理するときは、「現在の収入が減った」という事実だけを見ず、住民税がどの年度・どの所得をもとに決まっているのか確認します。
この記事では、休職中の住民税について、前年所得、給与天引き、納税通知書、確認先の順に整理します。
社会保険料や所得税まで一度に広げず、まず住民税だけを一つ片づけていきましょう。
休職したのに住民税が請求されるのはなぜ?
最初に知っておきたいのが、住民税の「時間差」です。
休職した月の収入だけを見て住民税額が決まっているわけではありません。
住民税は前年の所得をもとに翌年課税される
住民税は、前年中の所得をもとに計算され、翌年に課税される仕組みです。
たとえば、前年は通常どおり働いて給与を受け取っていて、今年になって病気やけがで休職したとします。
今年の給与は大きく減っていても、現在支払っている住民税には前年の所得が反映されていることがあります。
つまり、
前年:通常どおり働いて所得があった
↓
今年:前年所得をもとに住民税が課税される
↓
今年途中:休職して給与が減る
という時間差が生じます。
この順番が分かると、「収入が減ったのに税金だけ残った」という状態を理解しやすくなります。
「今は無給だから住民税も0円」とは限らない
休職中に会社から給与が出ていない場合でも、そのことだけで現在課税されている住民税がなくなるとは限りません。
自治体の案内でも、退職や休職によって給与から天引きできなくなった場合でも、前年所得をもとに課税された住民税について本人へ納税通知書が送られるケースが示されています。
そのため、納付書が届いたら「間違いだろう」と放置せず、まず年度と対象となる税額を確認しましょう。
給与天引きだった住民税は休職するとどうなる?
会社員の場合、住民税は通常、会社が給与から差し引いて自治体へ納める「特別徴収」で支払っていることがあります。
休職すると問題になるのは、税額そのものだけでなく、この支払方法です。
まず給与明細でこれまでの支払方法を確認する
直近の給与明細を見て、「住民税」「市民税・県民税」などの項目から毎月差し引かれていたか確認します。
これまで給与から差し引かれていたなら、特別徴収で支払っていた可能性があります。
次に確認するのは、休職後にも給与が一部支給されるかです。
給与がある場合と、完全に無給になる場合では、勤務先での取扱いが異なる可能性があります。
自分で判断せず、人事・給与担当へ確認してください。
給与から差し引けなくなったら納付方法を確認する
休職して給与から住民税を差し引けなくなった場合、本人が直接納める方法に変わることがあります。
実際に墨田区では、退職・休職によって給与から天引きできなくなった人に、本人が直接納めるための納税通知書を送るケースを案内しています。
ただし、具体的な取扱いは現在の給与状況や勤務先から自治体への手続きなどによって確認が必要です。
「休職したら必ずこの方法になる」と決めつけず、勤務先と住民票のある自治体の案内を確認しましょう。
納付書が届いたら会社の天引きと重複していないか確認する
自宅へ納税通知書や納付書が届いたら、最初に支払うのではなく、内容を確認します。
見るのは次の4点です。
- 何年度分か
- 納付する金額
- 各期の納期限
- 会社の給与から現在も住民税が差し引かれていないか
給与明細と納付書を並べると確認しやすくなります。
分からない場合は、納税通知書に記載された自治体の担当窓口へ確認してください。

住民税の納付書が届いたら4つの資料を並べる
「役所に何を聞けばいいのか分からない」という場合は、先に資料を集めると整理しやすくなります。
特別な資料を一から作る必要はありません。
1.住民税の納税通知書・納付書
最初に確認するのは、自治体から届いた住民税の通知です。
年度、税額、納期限を確認します。
「今の収入に対して高すぎる」と感じても、その場で前年所得との関係を推測しないようにします。
疑問がある場合は通知書を手元に置いて自治体へ確認してください。
2.直近の給与明細
次に、住民税が最後に給与から差し引かれた月を確認します。
給与が0円になった月だけを見るのではなく、その前の明細も並べると分かりやすくなります。
ここで確認するのは、
「最後にいつ給与天引きされたか」
です。
3.休職開始日が分かる資料
会社からの休職通知や休職開始日の案内を用意します。
住民税の金額そのものを決める資料ではありませんが、給与から差し引けなくなった時期を会社へ確認するときに役立ちます。
4.会社から届いた税金に関する案内
休職に伴い、勤務先から住民税の取扱いについて案内が届いていないか確認します。
メール、社内システム、人事からの書類なども対象です。
資料をそろえたら、勤務先へは、
「住民税は何月分まで給与から天引きされていますか」
「今後の住民税は会社経由ですか、それとも自分で納めますか」
と確認すると整理しやすくなります。
休職中の住民税は家計の「出るお金」に入れておく
住民税の支払い方法と金額が確認できたら、休職中の家計へ反映します。
ここでは「住民税をどう減らすか」ではなく、「確認できた支出を見落とさない」ことが目的です。
傷病手当金だけを見て家計を作らない
休職中のお金を考えると、まず傷病手当金など「入ってくるお金」に目が向きやすくなります。
しかし、住民税のように収入が減った後も支払いが残るものがあります。
傷病手当金の支給額・期間・申請方法を確認したい場合は、傷病手当金はいくら?支給額・期間・申請方法をわかりやすく解説で整理できます。
適応障害による休職で、給与・傷病手当金・生活費をまとめて確認したい場合は、適応障害で休職すると給料は?傷病手当金・申請・生活費を解説も参考になります。
住民税については、確認できた納付額と期限だけを「出るお金」へ入れておきましょう。
支払いが難しい場合は放置せず自治体へ確認する
休職で収入が大きく減り、納付書の金額を期限までに支払うことが難しいと感じることもあります。
その場合も、自己判断で支払いを止めるのではなく、納税通知書に記載された自治体へ早めに相談してください。
個別の納付相談や取扱いは、居住する自治体と本人の状況によって確認する必要があります。
この記事だけで「支払わなくてよい」「必ず減免される」などと判断することはできません。
まず自分の通知書をもとに相談することが大切です。
税金・固定支出を整理したら治療費は別に確認する
住民税は、医療保険で補うための費用として整理するものではありません。
休職中の住民税やその他の固定支出と、病気やけがの治療費は別の財布として考えます。
通院・入院・手術などで医療費がかかっている場合は、まず公的医療保険の制度を確認します。
そのうえで、現在加入している医療保険の保障内容を契約書類で確認します。
治療費について「最終的にいくら負担するか」だけでなく、いつ支払い、いつ公的制度や現在の保険からお金が入る可能性があるかまで整理したい場合は、精密検査から治療へ|高額療養費と医療・がん保険の支払い時期を整理も確認してください。
住民税などの固定支出と治療費を分ければ、「何のお金が不足しているのか」を判断しやすくなります。
税金や生活費とは別に治療費への備えを確認したい場合は、公的医療制度と現在の保障を整理したうえで、必要な範囲だけ医療保険を確認できます。
よくある質問
休職して給与が0円なら住民税も0円になりますか?
一律に0円とはいえません。
住民税は前年中の所得をもとに翌年課税されるため、今年休職して給与がなくても支払いが残ることがあります。
自分の税額は納税通知書で確認してください。
給料から住民税を引けなくなったらどうなりますか?
本人が直接納める方法へ変わり、自治体から納税通知書や納付書が届く場合があります。
実際の取扱いは勤務先と自治体へ確認してください。
休職したら住民税の納付書が届きました。払う必要がありますか?
まず何年度分か、会社でどこまで給与天引きされているかを確認してください。
休職で給与天引きできなくなったため本人納付へ変更されている場合があります。
内容に疑問がある場合は、通知書に記載された自治体へ確認しましょう。
休職で収入が減ったら住民税はすぐ安くなりますか?
今年の収入減が、現在納付している住民税にそのまま即時反映されるとは限りません。
住民税には前年所得をもとに翌年課税されるという時間差があります。
今後の課税額については、その年度の所得状況などをもとに自治体で確認してください。
まとめ
休職して給与が減ったりゼロになったりしても、住民税の支払いがすぐになくなるとは限りません。
最初に確認したい理由は、住民税が前年中の所得をもとに翌年課税されるからです。
次に、これまで給与から住民税が天引きされていたか確認します。
休職で給与から差し引けなくなった場合は、自分で納付する方法へ変わることがあります。
確認する順番は、
前年所得
→納税通知書
→最後の給与天引き
→今後の納付方法
です。
納付書が届いても、慌てて「二重請求では」と決めつける必要はありません。
反対に、「今は無給だから払わなくてよい」と放置するのも避けましょう。
給与明細と納税通知書を机に並べ、分からないところだけ会社と自治体へ確認すれば十分です。
休職中は、入ってくるお金と同じくらい、出ていくお金の確認も大切になります。
住民税を一つの固定支出として確定したら、治療費は別に公的制度と現在の医療保障から整理しましょう。
住民税などの固定支出とは分けて治療費への備えを確認したい場合は、公的制度と現在の保障を整理したうえで医療保険を検討できます。
個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。
※本記事は2026年9月7日時点で確認できる公的制度・公開情報等をもとに作成しています。
本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。
具体的な商品内容、加入条件、保障・補償範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。
参考資料・出典
執筆者プロフィール

-
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。
最新の投稿
医療保険2026年9月15日大腿骨頭壊死の初期症状は?股関節痛・膝痛と受診前の確認順
定期保険2026年9月14日子どもがいる家庭の貯金はいくら必要?生活防衛資金と教育費を分ける
医療保険2026年9月14日入院したら貯金はいくら減る?高額療養費・食事代・保険外費用を順番に確認
がん保険2026年9月13日がんになったら貯金はいくら必要?治療費・通院費・生活費を分けて考える
