バセドウ病の治療中の40代女性、医療保険に入れた!

40代女性

現在、バセドウ病の治療中なんですが、現在加入中の医療保険だけでは心配ですから
現在治療中の私でも医療保険に加入できますか?

社長さん

ご安心ください。ご加入できます。
手術や入院の回数、保険会社によっての取扱いの違い、保険商品によっての違いはありますが、バゼドう病で治療中の方でも選択できる医療保険も増えてきてます。

バセドウ病治療中でも医療保険に加入できる可能性

『バセドウ病』の治療中の40代の女性から『医療保険に加入したい』とのご相談をいただきました。

  • 40代女性からの相談を受けて詳細解説 -

はじめに

医療保険は、私たちの生活に欠かせない重要な安心のツールです。しかし、持病がある場合、特に現在治療中の方は、医療保険に加入できるかどうか不安に思うことが多いのではないでしょうか。本記事では、バセドウ病で治療中の40代女性からいただいた医療保険加入に関する相談をもとに、現在治療中の方でも加入できる可能性や選択肢について、より詳細に解説していきます。

医療保険は、予期せぬ病気やケガによる経済的負担を軽減し、安心して治療に専念できるようサポートする重要な役割を果たします。特に日本の医療制度では、高額療養費制度があるものの、入院時の食事代や差額ベッド代、さらには仕事を休むことによる収入減など、さまざまな自己負担が生じる可能性があります。そのため、適切な医療保険に加入することで、これらの負担を軽減し、より安心して医療を受けることができるのです。

相談者の状況

今回ご相談いただいたのは、以下のような状況の40代女性です:

  • 年齢:40代後半
  • 職業:一般企業の事務員
  • 現在の医療保険:20代前半で加入した小規模な医療保険(入院日額5,000円程度)
  • 健康状態:
  • 40歳でバセドウ病と診断され、現在も治療中
  • 投薬治療のみで、手術や入院の経験なし
  • 最近の血液検査では甲状腺ホルモン値が正常範囲内で安定している
  • 年1回の健康診断では他に特筆すべき異常なし
  • 家族構成:夫と子供2人(中学生と小学生)
  • 加入希望の保険:より充実した保障内容の医療保険(入院日額10,000円以上、先進医療特約付きなど)

相談者は、現在加入している医療保険では保障額が低く、バセドウ病の治療や将来的な健康リスクに対して不安を感じています。そのため、より充実した内容の医療保険に加入したいと考えていますが、現在治療中であることから、新たな保険に加入できるかどうか心配されています。

バセドウ病について

  1. バセドウ病について

バセドウ病について詳しく説明しておきましょう。

3.1 バセドウ病の概要

バセドウ病は、甲状腺機能亢進症の一種で、自己免疫疾患に分類されます。この病気では、甲状腺が過剰に刺激され、必要以上の甲状腺ホルモンが分泌されることで、様々な症状が引き起こされます。

3.2 主な症状

  • 動悸や頻脈
  • 体重減少(食欲亢進にもかかわらず)
  • 発汗過多
  • 手指の震え
  • 神経過敏や不安感
  • 眼球突出(重症の場合)
  • 甲状腺腫(首の腫れ)
  • 疲れやすさ
  • 不眠
  • 月経不順(女性の場合)

3.3 診断方法

バセドウ病の診断は、主に以下の方法で行われます:

  • 血液検査:甲状腺ホルモン(T3、T4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値を測定
  • 抗体検査:TSH受容体抗体(TRAb)の有無を確認
  • 甲状腺超音波検査:甲状腺の大きさや状態を確認
  • 放射性ヨウ素摂取率検査:甲状腺の機能を評価

3.4 治療法

バセドウ病の主な治療法には以下があります:

a) 抗甲状腺薬による薬物療法

  • メチマゾールやプロピルチオウラシルなどの薬を使用
  • 甲状腺ホルモンの過剰産生を抑制する
  • 通常1〜2年程度の継続治療が必要

b) 放射性ヨウ素療法

  • 放射性ヨウ素を内服し、甲状腺機能を低下させる
  • 一回の治療で効果が得られることが多い
  • 副作用として永続的な甲状腺機能低下症になる可能性がある

c) 手術療法(甲状腺亜全摘出術)

  • 甲状腺の大部分を外科的に切除する
  • 即効性があるが、全身麻酔による手術リスクがある
  • 術後に甲状腺機能低下症になる可能性がある

3.5 予後と経過

バセドウ病は、適切な治療を受ければコントロール可能な疾患です。多くの場合、薬物療法で症状が改善し、数年で寛解に至ることもあります。ただし、再発の可能性もあるため、定期的な検査と経過観察が重要です。

詳しい情報は、日本医師会や日本内分泌学会のウェブサイトで確認することができます。

バセドウ病治療中でも医療保険に加入できる可能性

結論から言えば、バセドウ病で治療中の方でも、医療保険に加入できる可能性は十分にあります。今回の相談者の場合、希望の医療保険に加入することができました。

加入できた主な理由

入院や手術の経験がないこと

  1. 投薬治療のみで症状が安定していること
  2. バセドウ病以外の健康状態に問題がないこと
  3. 最近の血液検査で甲状腺ホルモン値が正常範囲内であること
  4. 希望の保険会社の査定方針が比較的緩やかだったこと

注意点

保険会社によっては、甲状腺に関する疾患を不担保(保障対象外)とする場合がある

  • 手術や入院回数が多い場合、加入が難しくなる可能性がある
  • 症状が不安定な場合や、複数の合併症がある場合は加入が制限される可能性がある
  • 保険料が割増になる場合がある

保険会社の審査ポイント

バセドウ病患者の医療保険加入審査では、以下のような点が重視されます:

a) 診断からの経過期間
診断を受けてから時間が経過し、症状が安定している場合は、加入しやすくなる傾向があります。

b) 治療方法と経過
投薬治療のみで症状がコントロールできている場合は、手術や放射性ヨウ素療法を受けた場合よりも加入しやすい傾向があります。

c) 最近の検査結果
直近の血液検査で甲状腺ホルモン値が正常範囲内であることが重要です。

d) 合併症の有無
眼症状や心臓への影響など、重大な合併症がない場合は有利に働きます。

e) 生活への影響
仕事や日常生活に支障がなく、通常の生活を送れていることが重要です。

f) 他の健康状態
バセドウ病以外の健康状態も総合的に判断されます。

  1. 医療保険の種類と選択肢

医療保険には大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

通常の医療保険

a) 特徴

  • 一般的なTVやWeb広告でよく見かける医療保険
  • 健康な人向けに設計された保険商品
  • 保障内容が充実している反面、加入時の審査が厳しい

b) 主な保障内容

  • 入院給付金:1日あたりの定額(例:5,000円、10,000円など)を支払う
  • 入院日数の上限は商品によって異なるが、60日や120日が一般的
  • 1回の入院に対する支払限度日数と通算支払限度日数がある場合が多い
  • 手術給付金:手術の種類に応じた定額を支払う
  • 手術の種類によって給付金額が異なることが多い(例:入院給付金日額の10倍、20倍、40倍など)
  • 一部の軽度な手術は対象外となる場合もある
  • 通院給付金:外来での治療に対する給付金(特約で付加可能)
  • 通常、入院前後の通院が対象となる
  • 支払日数に上限がある(例:30日、60日など)
  • 先進医療特約:先進医療にかかる費用を保障
  • 通常、技術料と交通費が保障対象
  • 保障限度額が設定されていることが多い(例:2,000万円など)
  • がん特約:がん診断時の一時金や治療費の保障
  • がん診断給付金:がんと診断された際に一時金を支払う
  • がん入院給付金:がんによる入院に対して追加の給付金を支払う
  • がん手術給付金:がんの手術に対して追加の給付金を支払う

c) メリット

  • 保障内容が充実している
  • 比較的安い保険料で幅広い保障が得られる
  • 長期の入院や高額な手術にも対応できる
  • 様々な特約を組み合わせることで、ニーズに合わせた保障を設計できる

d) デメリット

  • 持病がある場合、加入が難しいことがある
  • 年齢が高くなると保険料が高くなる
  • 健康状態によっては特定の疾病や部位が不担保となる場合がある

e) 最近のトレンド

  • 自由に保障内容を設計できるオーダーメイド型の商品が増加
  • 必要な保障のみを選択できるため、無駄のない保険設計が可能
  • 保障内容の追加・削除が容易にできるものも多い
  • 健康診断結果に応じて保険料が割引される商品も登場
  • 健康な生活習慣を促進する効果も期待できる
  • 定期的に健康状態をチェックすることで、早期発見・早期治療にもつながる
  • オンライン申し込みで簡易な審査で加入できる商品も増加
  • 少額の保障を手軽に始められる
  • 若年層を中心に人気が高まっている

引受基準緩和型医療保険

a) 特徴

  • 持病がある方でも加入しやすいように設計された医療保険
  • 通常の医療保険に比べて加入時の審査基準が緩和されている
  • 近年、商品内容が充実してきている

b) 主な保障内容

  • 入院給付金:通常の医療保険より日額が低めに設定されることが多い
  • 例:1日あたり3,000円、5,000円など
  • 支払限度日数も通常の医療保険より短い場合がある(例:60日まで)
  • 手術給付金:手術の種類に応じた給付金(ただし、給付金額が抑えられていることも)
  • 通常の医療保険と同様に、手術の種類によって給付金額が異なる
  • 対象となる手術の範囲が限定されている場合もある
  • 先進医療特約:一部の商品で付加可能
  • 保障限度額が通常の医療保険より低く設定されていることが多い
  • その他の特約:商品によって異なるが、通常の医療保険に近い特約を付けられるものも増加
  • がん特約、三大疾病特約、通院特約など

c) メリット

  • 持病がある方でも比較的加入しやすい
  • 通常の医療保険で断られた場合の選択肢となる
  • 近年は保障内容が充実してきており、通常の医療保険に近い保障を得られる場合もある
  • 加入時の告知項目が少なく、簡単な手続きで加入できることが多い

d) デメリット

  • 通常の医療保険より保険料が高くなる(1.5〜2倍程度)
  • 保険金の支払いに制限がある場合がある(例:契約後2年間は給付金額が50%になるなど)
  • 保障内容が通常の医療保険よりも限定的な場合がある
  • 保険期間が短い(例:10年満期)商品が多く、更新時に保険料が大幅に上がる可能性がある

e) 最近のトレンド

  • 保障内容の充実:通常の医療保険に近い保障を提供する商品が増加
  • 入院給付金の日額を高く設定できる商品も登場
  • 手術給付金の種類や金額も拡充される傾向にある
  • 特約の多様化:がん特約や介護特約など、様々な特約を付加できる商品も登場
  • 三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)に対する保障を強化した特約も増加
  • 認知症や介護に関する保障を付加できる商品も登場
  • オンライン申し込みの増加:簡易な告知で加入できる商品も増えている
  • スマートフォンやタブレットから手軽に申し込みができる
  • 非対面での加入手続きが可能な商品も増加
  1. バセドウ病治療中の方が医療保険に加入する際のアドバイス

バセドウ病で治療中の方が医療保険に加入する際は、以下のポイントに注意しましょう。

複数の保険会社に相談する

具体的なアプローチ:

  • 大手生命保険会社2〜3社に相談する
  • ネット系保険会社の商品も検討する
  • 保険代理店や保険ショップを利用して、一度に複数社の商品を比較する

6.2 正直に健康状態を申告する
告知義務を果たさないと、後々保険金が支払われない可能性があります。バセドウ病の診断時期、現在の治療状況、最近の検査結果などを正確に伝えましょう。

告知の際に伝えるべき情報:

  • バセドウ病と診断された時期
  • 現在の治療方法(投薬内容、投薬量など)
  • 最近の血液検査結果(甲状腺ホルモン値など)
  • 合併症の有無とその状況
  • 過去の入院歴や手術歴(バセドウ病に関連しないものも含む)

不担保条件の確認

甲状腺関連の疾患が不担保(保障対象外)となる可能性があるため、条件をよく確認しましょう。不担保となる場合、その範囲(甲状腺疾患全般か、バセドウ病に限定されるかなど)を確認することが重要です。

確認すべきポイント:

  • 不担保の範囲(甲状腺疾患全般か、バセドウ病のみか)
  • 不担保期間(終身か、一定期間経過後に解除される可能性があるか)
  • 不担保の対象となる給付(入院給付金、手術給付金など)

6.4 特約の選択に注意する
バセドウ病に関連する合併症(眼症状など)をカバーする特約が付けられるか確認しましょう。また、将来的なリスクを考慮し、がん特約や先進医療特約なども検討するとよいでしょう。

検討すべき特約:

  • 先進医療特約:バセドウ病の新しい治療法が開発された場合に備える
  • がん特約:甲状腺がんのリスクに備える
  • 三大疾病特約:心疾患や脳血管疾患のリスクにも備える
  • 通院特約:定期的な通院や検査をカバーする

保障内容と保険料のバランスを考える

検討すべきポイント:

  • 月々の保険料が家計に与える影響
  • 保障内容と保険料のバランス
  • 将来の収入や支出の変化を考慮した長期的な視点

加入時期の検討

考慮すべき要素:

  • 甲状腺ホルモン値の安定期間
  • 薬の投与量が減少傾向にある時期
  • 合併症のリスクが低下している時期

主治医の意見を聞く

医療保険加入のタイミング

「そのうちでいいや」と先延ばしにしがちな医療保険ですが、早めの加入を検討することをおすすめします。