白内障手術の費用はいくら?単焦点・多焦点レンズと医療保険を整理

- 1. 結論|白内障手術の費用は「手術代」だけでは決まらない
- 2. はじめに|40代で白内障、手術になったらいくら必要?
- 3. 1.白内障手術の費用は「単焦点・多焦点」で分けて考える
- 3.1. 単焦点眼内レンズは保険診療
- 3.2. 多焦点眼内レンズは「選定療養」になる場合がある
- 4. 2.高額療養費で確認するのは「保険診療部分」
- 5. 3.民間医療保険は「手術給付金」と「先進医療」を分けて確認
- 5.1. 多焦点眼内レンズ=先進医療特約ではない
- 6. 4.手術前は5つの資料を並べると費用を整理しやすい
- 7. よくある質問
- 7.1. 白内障の日帰り手術はいくらくらいですか?
- 7.2. 多焦点眼内レンズは全部健康保険が使えないのですか?
- 7.3. 多焦点眼内レンズの追加費用にも高額療養費を使えますか?
- 7.4. 白内障手術なら民間医療保険から必ず手術給付金が出ますか?
- 7.5. 多焦点眼内レンズなら先進医療特約を使えますか?
- 8. まとめ|レンズを決める前に「どの費用が何の制度に入るか」を確認
- 9. 参考資料・出典
結論|白内障手術の費用は「手術代」だけでは決まらない
白内障手術にいくらかかるかは、単焦点か多焦点か、保険診療・選定療養・自由診療のどれになるかで大きく変わります。
単焦点眼内レンズを使う一般的な白内障手術は保険診療です。
一方、多焦点眼内レンズのうち対象となるものは、通常の手術部分に公的医療保険を使い、レンズとの差額などを自己負担する「選定療養」となります。
さらに、民間医療保険の手術給付金と先進医療特約は別々に確認します。
「特殊なレンズ=先進医療」という理解で判断しないことが重要です。
はじめに|40代で白内障、手術になったらいくら必要?
現在の記事には、白内障と診断された40代男性の相談記録があります。
4か月前に白内障と診断され、定期検診と点眼治療を続けていました。
原因となる疾患やほかの大きな疾患はなく、20年前から加入している医療保険があるという相談内容です。
現行記事では、その後「通常の医療保険へ加入できた」という新規加入の話が中心になっています。
しかし、同じ白内障でも読者が今知りたいことは、
「手術になったらいくらかかる?」
「多焦点レンズにすると、なぜ高くなる?」
「高額療養費は使える?」
「今の医療保険から手術給付金は出る?」
という手術前のお金の整理かもしれません。
そこで今回は、加入可否ではなく「手術費用をどう見積もるか」に記事担当を限定します。
個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。
1.白内障手術の費用は「単焦点・多焦点」で分けて考える
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを入れます。
ここで最初に確認したいのが、どの眼内レンズを選ぶのかです。
単焦点眼内レンズは保険診療
単焦点眼内レンズは、一つの距離へ焦点を合わせるレンズです。
日本眼科医会は、単焦点眼内レンズを使う手術は保険診療で行えると説明しています。
日本白内障屈折矯正手術学会では、70歳未満・3割負担の日帰り手術について、片眼およそ5万円を一つの目安としています。
ただし、入院か日帰りか、検査・投薬内容、医療機関などによって実際の支払額は変わります。
つまり、
「白内障手術=一律○万円」ではありません。
実際に手術を予定している人は、ネット上の金額だけで予算を決めず、受診している眼科で見積りを確認してください。
多焦点眼内レンズは「選定療養」になる場合がある
多焦点眼内レンズは、二つ以上の距離へピントを合わせやすくするためのレンズです。
厚生労働省は「水晶体再建に使用する多焦点眼内レンズ」を選定療養の一つに位置づけています。
選定療養では、
通常の白内障手術部分 → 公的医療保険
多焦点眼内レンズとの差額など → 患者の追加負担
という組み合わせになります。
日本眼科医会も、多焦点眼内レンズでは通常の白内障手術部分は健康保険で扱われ、追加部分を本人が負担すると説明しています。
医療機関によって採用しているレンズや追加料金は異なります。
そのため、手術前には「総額」だけでなく、保険診療部分と選定療養の追加負担を分けた見積りを確認すると分かりやすくなります。
2.高額療養費で確認するのは「保険診療部分」
白内障手術で公的医療保険を使う場合、医療費が一定額を超えると高額療養費制度の対象になることがあります。
高額療養費制度は、1か月の公的医療保険の自己負担が年齢・所得に応じた上限額を超えた場合に、超過分が支給される制度です。
2026年8月から制度が見直され、月額上限の改定に加えて年間上限も導入されています。
具体的な限度額は所得などによって異なります。
ここで注意したいのが、多焦点眼内レンズの選定療養です。
選定療養で患者が追加負担する多焦点眼内レンズとの差額等は、通常の保険診療部分とは分けて考えます。
高額療養費を確認するときも、まずどこまでが公的医療保険の自己負担なのかを医療機関の見積りで確認してください。
40代男性の相談なら、
「片眼か両眼か」
「同じ月に手術するか」
「日帰りか入院か」
「単焦点か多焦点か」
まで確認すると、家計から準備する金額がかなり具体的になります。
3.民間医療保険は「手術給付金」と「先進医療」を分けて確認
ここまでで、公的医療保険側の費用が整理できました。
次に、すでに医療保険へ加入している場合は、現在契約の手術給付金を確認します。
生命保険文化センターによると、現在販売されている医療保険では、公的医療保険の対象手術を手術給付金の対象とするタイプが多くなっています。
ただし、契約時期、商品、約款などによって対象手術や給付額は異なります。
白内障手術についても、
「日帰りだから出ない」
「保険診療だから必ず出る」
のどちらにも決めつけられません。
現在契約の支払条件を確認してください。
手術給付金全般の見方は、既存の医療保険の手術給付金はいくら?日帰り手術と対象外を確認で、契約時期・手術名・外来手術・給付額を分けて整理しています。
多焦点眼内レンズ=先進医療特約ではない
し多焦点眼内レンズは現在、厚生労働省上「選定療養」に位置づけられています。
生命保険文化センターの資料でも、先進医療給付金は、受けた療養がその時点で公的医療保険制度上の「先進医療」に該当することなどが支払条件とされています。
したがって、
多焦点眼内レンズを選んだ
=先進医療特約からその追加費用が出る
とは判断しません。
選定療養と先進医療は別の制度です。
ここまでで「手術費用」「公的制度」「現在契約の給付」を分けて確認できました。
今後の入院・手術保障そのものも確認したい場合は、現在の保障と比較して不足を整理します。
現在の医療保険で手術給付の条件を確認したうえで、今後の入院・手術保障に不足がある場合は、取扱い中の医療保険を比較できます。

4.手術前は5つの資料を並べると費用を整理しやすい
今回のように、40代で白内障と診断され、今後手術になる可能性がある人なら、保険を新しく探す前に現在地を整理します。
手元に用意したいのは、
- 眼科から受け取った手術説明資料
- 正式な治療・手術名が分かる資料
- 単焦点・多焦点など予定するレンズの資料
- 医療機関の費用見積り
- 現在加入している医療保険の証券・契約内容・約款
です。
確認する理由は、それぞれ違います。
眼科の資料では「どんな治療を受けるか」を確認し、見積りでは「公的保険部分と追加負担」を分けます。
保険証券・約款では、「その手術が給付対象か」「日帰り手術をどう扱うか」「給付額はいくらか」を確認します。
現行記事の相談者は20年前から医療保険を持っていました。
古い医療保険だから直ちに乗り換えるのではなく、まず現在契約の手術給付条件を調べることが先です。
ここまで整理できれば、
手術に必要な総額
- 公的制度で軽減できる部分
- 現在契約から受け取れる可能性のある給付
= 自分で準備する金額
という順番で考えられます。
新しい保険に入れるかどうかは、その後の別問題です。
この記事では、1本目のC記事と重ならないよう、新規加入・告知・通常型と緩和型の診査を主題にはしません。
白内障手術の予算と現在の保障が整理でき、今後の医療保障全体も確認したい場合だけ比較へ進みます。
白内障手術の費用と現在契約の給付を確認したあと、将来の入院・手術保障にも不足がある場合は、保障内容を比較できます。
よくある質問
白内障の日帰り手術はいくらくらいですか?
日本白内障屈折矯正手術学会では、70歳未満・3割負担の日帰り手術について、単焦点眼内レンズを使う場合の片眼自己負担を約5万円とする目安を示しています。
実際の金額は医療機関、検査、投薬、入院の有無などで変わるため、見積りを確認してください。
多焦点眼内レンズは全部健康保険が使えないのですか?
一律ではありません。
選定療養対象の多焦点眼内レンズでは、通常の白内障手術部分には公的医療保険を使い、多焦点眼内レンズとの差額等を追加負担します。
多焦点眼内レンズの追加費用にも高額療養費を使えますか?
高額療養費は公的医療保険の自己負担について確認する制度です。
選定療養で別途負担する部分とは分けて考え、医療機関の見積りで保険診療部分を確認してください。
白内障手術なら民間医療保険から必ず手術給付金が出ますか?
必ずとは言えません。
手術給付金の対象、外来・日帰り手術の扱い、給付額などは契約によって異なります。
保険証券・約款と正式な手術名を照合してください。
多焦点眼内レンズなら先進医療特約を使えますか?
「多焦点=先進医療」とは判断できません。
現在、多焦点眼内レンズは選定療養として位置づけられています。
先進医療特約は、その療養が契約条件上・制度上の先進医療に該当するかを別途確認する必要があります。
まとめ|レンズを決める前に「どの費用が何の制度に入るか」を確認
白内障手術の費用を考えるときは、ネットで「白内障手術○万円」という数字だけを見るのではなく、診療区分を確認することが重要です。
単焦点眼内レンズを使う一般的な白内障手術は保険診療です。
多焦点眼内レンズでは、対象となるレンズを選ぶ場合、通常の手術部分に公的医療保険を使い、差額などを自己負担する選定療養があります。
さらに、公的医療保険、高額療養費、民間医療保険の手術給付金、先進医療特約は、それぞれ別の確認項目です。
40代で手術を検討するときは、眼科の見積りと現在の医療保険証券を並べ、自分で準備する金額を先に把握する。
ここまでできれば、「白内障になったから新しい保険へ入らなければ」と急いで判断する必要はありません。
個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。
本記事は※2026年8月27日時点で確認できる公的制度・公開情報等をもとに作成・更新しています。
本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。
具体的な商品内容、加入条件、保障・補償範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。
参考資料・出典
- 厚生労働省「保険外併用療養費制度について」
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 日本眼科医会「白内障手術と眼内レンズ」
- 日本白内障屈折矯正手術学会「白内障手術の費用」
- 生命保険文化センター「手術したのに手術給付金が受け取れないのはなぜ?」
- 国立国際医療センター「白内障とは」
執筆者プロフィール

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三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。
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