子宮筋腫と診断された30代女性|医療保険は見直す?解約前の5確認

目次

結論|子宮筋腫と診断された直後ほど「今の保険を先に解約しない」が基本です

子宮筋腫と診断され、「昔入った医療保険だから、この機会に新しい保険へ変えたい」と考えることがあります。

ただし、現在の医療保険を先に解約してから、新しい保険を探す順番はおすすめできません。

新しい医療保険では、子宮筋腫の診断・通院・治療状況などについて告知が必要になる場合があり、診査の結果によっては条件付きになることや、希望どおり加入できないことがあるためです。
生命保険文化センターも、健康状態によって新しい契約へ加入できない場合があるため、新しい契約成立後に既契約の解約手続きを行うなど慎重な対応が必要としています。

今回のポイントは「子宮筋腫でも医療保険へ入れるか」ではありません。

すでに医療保険を持っている30代女性が、子宮筋腫と診断されたあとに何を残し、何を見直すかを順番に整理します。


はじめに|「病気が分かったから保険を新しくしたい」は順番が大切

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。
日本産科婦人科学会では、30歳以上の女性の3割前後に認められると説明しており、過多月経、鉄欠乏性貧血、月経痛などが主な症状として挙げられています。

診断を受けたあと、医療保険の相談で出てきやすいのが、

「10年くらい前に入った医療保険をそのまま持っています」

「入院日額だけなので、今の医療事情に合っているか心配です」

「子宮筋腫が分かった今でも、新しい医療保険へ変えられますか」

という見直しの疑問です。

ここで焦って「古いから解約」と決めるのではなく、現在の契約→子宮筋腫の状態→新しい保険の診査→新契約成立→旧契約をどうするかの順で確認します。

子宮筋腫そのものの加入条件を先に確認したい方は、子宮筋腫でも医療保険に入れる?治療状況別の加入条件もご覧ください。

※個人情報保護のため、一部の情報を変更しています。


子宮筋腫と診断されても、今の医療保険をすぐ解約しない

まず見るのは新商品ではなく「今の保険証券」

私なら、この相談で最初に新しい医療保険の申込画面は開きません。

先に現在の保険証券や契約内容のお知らせを確認します。

見たいのは、たとえば次の内容です。

  • 医療保険の保障期間
  • 入院給付金
  • 入院一時金の有無
  • 手術給付金
  • 女性疾病に関する保障
  • 通院に関する保障
  • 特定部位不担保などの条件
  • 保険料
  • 更新型か終身型か
  • 保険料をいつまで支払う契約か

子宮筋腫と診断されたからといって、現在持っている医療保険が「古い=役に立たない」とは限りません。

反対に、契約年数が長いからといって、そのままで十分とも限りません。

最初に行うのは、今の契約で何を持っているのかを事実として確認することです。

子宮筋腫の治療が保障対象になるかを確認する

現在の契約で、将来受ける可能性のある入院や手術が給付対象になるかは、契約内容や約款、加入時の条件などによって異なります。

ここは自己判断を避けたいところです。

保険証券だけで分からなければ、現在契約している保険会社へ、

「子宮筋腫と診断されました。現在の契約では、子宮筋腫による入院や手術について、どのような条件で給付対象になりますか」

と確認しておきましょう。

「新しい保険の方が良さそうだから」という理由だけで、現在の保障を消してしまわないことが重要です。

生命保険文化センターによれば、保険を解約するとその時点で契約は消滅し、以後の保障はなくなります。一度解約した契約は元に戻せず、再び加入しようとしても健康状態によって新規契約が難しくなる場合があります。

今の保険を解約する前に、現在の子宮筋腫の状態で新しい医療保険を検討できるか確認しておきましょう。加入可否だけでなく、どのような条件で保障を持てるのかまで確認してから見直すことが大切です。


解約・乗り換え前に確認する5項目

子宮筋腫と診断されたあとの医療保険見直しでは、「新しい保険の方が保障が多いか」だけでは判断できません。

次の5項目を順番に確認します。

確認項目確認する内容
①現在の保障今の医療保険で何が保障されるか
②子宮筋腫の状態経過観察・投薬・手術予定など
③新規加入の条件無条件・特別条件・加入不可など
④保障開始時期新契約の保障がいつ始まるか
⑤保険料と保障差乗り換える意味が本当にあるか


① 今の医療保険で足りないものは何か

「古い保険だから変える」ではなく、まず不足している保障を探します。

たとえば・・・

  • 入院給付金はあるが手術給付金が少ない
  • 短期入院への備えを確認したい
  • 女性疾病保障の有無が分からない
  • 更新時に保険料が変わる
  • 保障内容を長年確認していない

といった具体的な理由です。

不足部分がはっきりしなければ、乗り換えたあとに「前の契約の方が自分には合っていた」ということにもなりかねません。

30代女性の医療保険全体の考え方については、35歳独身女性の医療保険・がん保険の備え方・考え方でも整理しています。

② 現在の子宮筋腫の状態を整理する

次に、新しい医療保険の告知に備えて現在の状態を確認します。

手元に置きたいのは、

  • 診断された時期
  • 最終受診日
  • 筋腫の大きさや個数
  • 過多月経や貧血などの症状
  • 現在の通院頻度
  • 服薬の有無
  • 検査結果
  • 医師から説明された治療方針
  • 入院や手術を勧められているか
  • 次回受診予定

などです。

同じ「子宮筋腫」と診断された30代女性でも、年1回の経過観察だけの方と、貧血の治療中の方、手術を勧められている方では状況が違います。

ここが、今回の見直しで一番重要な分岐点です。

③ 新しい保険へ「入れるか」だけでなく条件まで確認する

健康上の問題がある場合でも、通常どおり契約できる場合があります。

一方で、特定部位不担保などの条件が付く場合や、引受基準緩和型医療保険を検討する場合もあります。
生命保険文化センターも、傷病歴があっても通常契約、特別条件付き契約、引受基準緩和型など複数の可能性があると説明しています。

ここで見るべきなのは・・・

「加入できたか」ではなく「何が保障される契約になったか」

です。

たとえば現在の保険では子宮に関する保障を持っているのに、新しい契約では一定期間子宮が不担保になる場合、単純に新しい契約へ変えることが有利とは限りません。

条件を読まずに「新しい保険に入れたから古い方を解約」と進めないようにしてください。

④ 新しい保険の保障開始時期を確認する

医療保険は、申込ボタンを押した瞬間にすべての保障が確定するわけではありません。

生命保険文化センターによれば、一般的な生命保険契約では申込み、告知・診査、保険料の払込みなど所定の手続きを行い、保険会社が契約を承諾することで契約が成立します。
責任開始時期の扱いは契約方法によって異なります。

そのため見直しでは・・・

旧契約を解約する日より、新契約の成立・保障内容の確認を先にする

という順番を崩さないことが重要です。

⑤ 保険料が上がっても乗り換える意味があるか

30代で加入した保険を、さらに数年後に新しい契約へ変更すれば、新しい保険料は現在の年齢や契約条件などをもとに計算されます。

保障を増やせば保険料が上がる場合もあります。

確認するのは単純な「月額の安い・高い」ではなく、

  • 毎月いくら変わるか
  • 何の保障が増えるか
  • 逆に失う保障はないか
  • 不担保条件は付かないか
  • 何歳まで保険料を支払うのか

です。

月500円安くなっても必要な保障がなくなるなら、見直す意味が薄いことがあります。

反対に、少し保険料が増えても、自分が必要としている保障へ整理できるのであれば検討する理由になります。


子宮筋腫の診断後に新しく申し込むなら、告知を省略しない

「今の保険会社には分かっている」は新契約の告知とは別

現在の医療保険を長く持っていると、

「婦人科に通っていることは以前の担当者も知っている」

ということがあります。

しかし、新たな医療保険へ申し込む際には、その新契約で質問される事項へ正確に回答する必要があります。

生命保険文化センターでは、生命保険契約時には過去の傷病歴や現在の健康状態など、保険会社が尋ねる事項について事実をありのまま告知する義務があるとしています。また、保険代理店担当者などへ口頭で伝えただけでは正式な告知にならないと説明しています。

告知の基本を詳しく確認したい場合は、医療保険の告知はどこまで?通院歴の書き方を具体例で解説をご覧ください。

記憶より「診療明細・お薬手帳・検査結果」

見直し相談で私なら、現在の保険証券と一緒に、

  • 診療明細
  • お薬手帳
  • 検査結果
  • 次回受診日が分かるもの

を並べます。

「たしか去年だった」

「筋腫は4cmくらいだったと思う」

「薬の名前は覚えていない」

という状態のまま申込画面へ進むより、確認できる事実から整理する方が告知しやすいからです。

分からない情報を想像で埋める必要はありません。

子宮頸部異形成でも、記憶ではなく検査結果、CINの段階、次回受診日、円錐切除後なら病理結果まで確認します。
「子宮頸部異形成の医療保険申込前チェック」で、告知前の確認順を整理しています。

質問されている内容を読み、確認できない部分は必要に応じて医療機関などで確認します。

低用量ピルなどを服用している場合は、薬名だけではなく、何のために処方されているのかも整理しておきます。
詳しくは[低用量ピル服用中の医療保険の告知・加入条件]をご確認ください。

現在の保険証券と子宮筋腫の診療情報を整理できたら、新しい医療保険の告知項目と保障内容を確認してみましょう。
申込みを決める前の確認だけでも、今の保険を残すべきか考える材料になります。


子宮筋腫と診断された30代女性の見直しは3パターンで考える

パターン1|現在の医療保険をそのまま残す

確認した結果、

  • 現在の保障内容で不足を感じない
  • 子宮筋腫について必要な保障を持てている
  • 保険料も無理なく続けられる

のであれば、無理に新しい契約へ変える必要はありません。

「見直し=乗り換え」ではありません。

確認して、そのまま残すことも立派な見直しです。

パターン2|今の契約を残し、不足部分だけ検討する

現在の医療保険に残したい保障がある一方で、不足を感じる部分がある場合は、すぐ全部を入れ替えるのではなく、今の契約を維持しながら必要な保障を検討する考え方もあります。

ただし、複数契約を持てば保険料負担も増えます。

「何となく足す」のではなく、現在の保障と新しく持つ保障が重複していないかを確認してください。

パターン3|新契約成立後に乗り換えを検討する

新しい医療保険へ申し込み、

  • 契約が成立した
  • 保障内容を確認した
  • 子宮筋腫についての条件も確認した
  • 保険料も継続できる
  • 現在の契約より自分の目的に合っている

ところまで確認できたら、そこで初めて旧契約をどうするか考えます。

生命保険文化センターも、現在の保険から新しい保険へ乗り換える際は、健康状態によって新規契約ができない可能性があるため、新しい契約成立後に解約するなど慎重な対応が必要としています。

順番を一言でまとめると、

「古い保険を捨ててから探す」のではなく、「新しい選択肢を確認してから古い保険をどうするか決める」

です。


よくある質問

Q1.子宮筋腫と診断されたら、今入っている医療保険を見直すべきですか?

一度保障内容を確認する価値はありますが、見直し=解約・乗り換えではありません。

現在の契約で子宮筋腫の治療にどのような保障があるのか、新しい契約を検討した場合にどのような条件になるのかを確認してから判断します。

Q2.子宮筋腫があっても新しい医療保険へ変更できますか?

検討できる可能性はありますが、加入条件は個別の診査によって異なります。

診断時期、治療状況、症状、検査結果、服薬、入院・手術予定などを整理して告知します。

子宮筋腫の治療状況別の考え方は、子宮筋腫でも医療保険に入れる?治療状況別の加入条件で詳しく解説しています。

Q3.新しい医療保険へ申し込む前に古い保険を解約してもいいですか?

先に解約するのは避けた方がよいでしょう。

一度解約するとその保障はなくなり、元の契約へ戻せません。
新しい保険の契約成立と保障内容を確認した後で、現在の契約をどうするか判断する順番が基本です。

Q4.子宮筋腫を告知すると不担保になりますか?

必ず不担保になるわけではありません。

通常どおり契約できる場合、特別条件が付く場合、引受基準緩和型を検討する場合などがあり、実際の結果は申込内容と保険会社の診査によって異なります。

Q5.今の医療保険が古ければ新しい保険の方がいいですか?

契約時期だけでは判断できません。

現在の保障内容、保険料、子宮筋腫に対する保障、新しい契約で提示される条件を確認して判断します。

新しい=自分に合う、古い=悪い、ではありません。


まとめ|子宮筋腫の診断後は「解約」ではなく「確認」から始める

子宮筋腫と診断された30代女性が医療保険を見直す場合、一番避けたいのは、現在の契約内容を確認しないまま先に解約してしまうことです。

まず・・・

①現在の保険証券を確認する
②子宮筋腫の保障条件を確認する
③現在の病状を整理する
④新しい医療保険の診査・保障内容を確認する
⑤新契約成立後に旧契約をどうするか判断する

この順番で進めます。

同じ30代女性・同じ子宮筋腫でも、「医療保険へ入れるか知りたい方」と「すでに医療保険を持っていて見直したい方」では、必要な答えが違います。

今回のケースでは、加入できる保険を急いで探すより、今持っている保障を失わないことを前提に、新しい選択肢を確認することが大切です。

今の医療保険を残したまま、新しい医療保険の保障内容や加入条件を確認できます。
現在の契約と見比べ、「本当に変える意味があるか」を確認してから判断してください。

本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。具体的な商品内容、加入条件、保障・補償範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典見出し

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。