健康診断で要再検査と言われたら?何科・費用・持ち物・受診の流れ

目次

結論|「要再検査」は病名ではありません。まず結果票から確認しましょう

健康診断で「要再検査」と書かれていても、その時点で特定の病気が確定したという意味ではありません。

最初に確認したいのは・・・
①どの検査項目を指摘されたか
②いつまでに受診するよう書かれているか
③受診先や診療科の指定があるかの3点です。

受診先が分からなければ、自己判断で診療科を決めるより、健康診断を受けた機関へ問い合わせると整理しやすくなります。
厚生労働省も、健診結果に応じて必要な人へ再検査・精密検査・治療のための受診を勧めることを示しています。

受診するときは、健康診断結果票、再検査・精密検査の案内や紹介状、マイナ保険証または資格確認書、お薬手帳などを準備しておくとスムーズです。


はじめに|結果票を見て「で、どこに行けばいいの?」となった方へ

健康診断の結果票には、血圧や肝機能などの数値は細かく書かれていても、その後に何をすればよいのか分かりにくいことがあります。

「要再検査ってどのくらい悪いの?」
「会社の健診とは別の病院でもいい?」
「何科を予約すればいい?」
「再検査はいくらかかる?」

実際に必要なのは、ネットで病名を予想することより、結果票を見ながら受診までの手順を一つずつ決めることです。

ここでは保険加入の話を先に進めません。まず、健康診断後の再検査をどう受ければよいのかを整理します。


「要再検査」と「要精密検査」は何が違う?

1.要再検査は「もう一度確認する」段階

判定区分や表現は健診機関によって異なりますが、一般に「要再検査」は、健康診断で確認された異常について、再度検査して状態を確認する段階です。

たとえば血液検査なら、同じ項目をもう一度測定して、一時的な変化だったのか、継続して異常がみられるのかを確認する場合があります。

一方、「要精密検査」は、健康診断だけでは判断できないため、より詳しい検査で病気の有無や状態を確認する段階です。
再検査や精密検査は、診断を確定したり状態の程度を明らかにしたりする目的で行われます。

つまり、

  • 要再検査=病気が確定した
  • 要精密検査=重い病気が確定した

という意味ではありません。

ただし、「まだ症状がないから」と受診せずに済ませるのではなく、結果票に記載された受診時期や医療機関からの指示を確認することが先です。

2.判定記号だけで判断しない

「D判定だった」「C判定だった」というアルファベットだけを検索して判断するのもおすすめできません。

健診機関によって判定記号の付け方や受診時期が異なるためです。

結果票では、判定記号だけではなく、

  • 指摘された検査項目
  • 実際の検査数値
  • 所見
  • 再検査・精密検査の別
  • 推奨される受診時期
  • 紹介状の有無

までセットで見ます。

ここまで分かれば、「とにかく病院へ行かなければ」から、「どこへ何を持って行くか」へ考え方を切り替えられます。


要再検査になったら、この5ステップで進める

1.STEP1|健康診断結果票の「引っかかった項目」を確認

最初に、結果票を1枚ずつ見る必要はありません。

まず「要再検査」「要精密検査」「要治療」などの判定になっている項目を探してください。

たとえば、

  • 血圧
  • 血糖・HbA1c
  • コレステロール・中性脂肪
  • 肝機能
  • 腎機能
  • 貧血
  • 尿検査
  • 心電図
  • 胸部X線
  • 便潜血
  • 乳房検査
  • 婦人科検査

などです。

複数の項目に指摘がある場合は、「総合判定」だけでなく項目ごとの判定を見るのがポイントです。

2.STEP2|受診先の指定がないか確認

結果票や同封書類に、

「○○科を受診してください」
「当健診センターへ予約してください」
「紹介状を持参して専門医を受診してください」

などの記載があれば、その案内を優先します。

主治医がいる場合は、まず健康診断結果を見せる方法もあります。

主治医がおらず診療科も分からない場合は、健診機関へ問い合わせる方法が案内されています。

3.STEP3|何科へ行くか分からなければ、項目から整理

受診科は所見や症状によって変わるため、次の表はあくまで一般的な目安です。

健診で指摘された項目最初に相談する診療科の目安
血圧・血糖・脂質・尿酸内科・総合内科
肝機能内科・消化器内科
腎機能・尿検査内科、必要に応じて腎臓内科・泌尿器科
貧血内科、原因により血液内科・婦人科など
心電図内科・循環器内科
胸部X線内科・呼吸器内科
便潜血・胃の検査消化器内科
乳房検査乳腺外科など
婦人科検査婦人科
眼科検査眼科
聴力検査耳鼻咽喉科

実際に富山市民病院などでも、健診項目ごとに受診科を分けて案内しています。
ただし病院ごとの受付体制もあるため、結果票に診療科指定がある場合はそちらを優先し、迷えば受診前に電話で確認してください。

子宮頸がん検診で要精密検査となり、コルポスコピーを案内された方は、検査内容や痛み・費用・結果までを[子宮頸がん検診で要精密検査|コルポスコピーの痛み・費用・結果]で確認できます。

乳房検査で「要精密検査」となっている方は、受診を済ませた後の整理について、乳房検査で要精密検査|40代女性は結果待ちでも医療保険に入れる?でも詳しく説明しています。

4.STEP4|予約するときは「健康診断の再検査」と伝える

医療機関へ電話するときは、

「健康診断で○○の項目が要再検査になりました」

と伝えると話が早く進みます。

その際に、

  • 予約が必要か
  • 紹介状が必要か
  • 健診結果票だけで受診できるか
  • 食事を抜く必要があるか
  • 朝の薬を飲んでよいか
  • 検査データや画像が必要か

を確認します。

特に「採血があるから朝食を抜こう」など、検査内容を想像して自己判断するのは避けてください。
検査前の食事や服薬については、予約先から受けた指示に従いましょう。

5.STEP5|当日の持ち物を一つにまとめる

再検査や精密検査へ持って行きたいものは次のとおりです。

基本の持ち物チェック

  • 健康診断結果票
  • 再検査・精密検査の案内書
  • 紹介状が発行されている場合は紹介状
  • マイナ保険証または資格確認書
  • お薬手帳
  • 現在飲んでいる薬が分かるもの
  • 過去の検査結果がある場合はその資料

健診後の精密検査では、健康診断結果やマイナ保険証・資格確認書の持参が案内されています。
医療機関によって必要書類が異なるため、予約時の確認までしておくと安心です。


健康診断の再検査はいくら?健康保険は使える?

1.「健康診断」と「その後の診療」は分けて考える

健康診断そのものと、健康診断で異常を指摘された後に医師の診察や必要な検査を受けることは、費用の扱いが同じとは限りません。

厚生労働省の診療報酬に関する資料でも、健診とは別に、健診で確認された疾病について後日保険診療を行う場合の取扱いが示されています。
健診後の精密検査を保険診療として案内している健康保険組合もあります。

ただし、「再検査なら何でも同じ金額」「すべて同じ自己負担割合」とは言えません。

実施する検査、医療機関、年齢、公的医療保険上の自己負担割合、紹介状の有無などで支払額が変わるためです。

ネット上の「血液検査なら○円」「CTなら○円」という数字だけで予算を決めず、費用が気になる場合は予約時に医療機関へ確認してください。

2.会社が再検査費用を払うとは限らない

会社の定期健康診断で再検査になった場合でも、通常の再検査・精密検査について、事業者に一律で実施義務があるわけではありません。

厚生労働省は、再検査・精密検査が必要な労働者へ受診を勧めることが適当とする一方、一般の再検査・精密検査は一律に事業者へ実施義務を課しているものではないとしています。

会社独自の補助、指定医療機関、健康保険組合の補助制度が設けられている場合もあるため、

「自己負担だろう」と決める前に、勤務先の総務・人事、加入している健康保険へ確認する

という順番がおすすめです。

3.条件によっては「二次健康診断等給付」が使えることも

会社員などの方には、条件を満たした場合に労災保険の「二次健康診断等給付」を利用できる場合があります。

厚生労働省によると、職場の定期健康診断などで、

  • 血圧
  • 血中脂質
  • 血糖
  • 腹囲またはBMI

のすべてについて異常所見があり、脳・心臓疾患の症状がないなどの要件を満たす場合、二次健康診断と特定保健指導を年度内1回、自己負担なしで受けられる制度があります。対象条件がありますので、自分で該当すると決めず、勤務先や制度の窓口で確認してください。

民間の保険を考える前に、こうした公的制度や勤務先の制度を確認しておくことも大切です。

再検査の受診を優先しつつ、入院や手術になった場合の備えが気になる方は、申込みを急がず、まず医療保険の保障内容だけ確認しておく方法があります。


4.再検査を受けた「あと」にしておきたいこと

4-1.結果票を捨てず、健康診断から時系列で残す

再検査を受け終わったら、最初の健康診断結果票を捨てないでください。

手元には、

  • 最初の健康診断結果
  • 再検査の結果
  • 医師から説明された内容
  • 診療明細
  • 処方薬がある場合は薬の情報
  • 次回受診日
  • 経過観察期間

を残します。

たとえば再検査で「異常なし」となった場合でも、「健康診断では何を指摘され、その後どう確認され、最終的にどう説明されたか」という一連の流れを残しておくと、次回の健康診断や医療機関受診でも役立ちます。

4-2.結果によって次の行動を分ける

再検査後は、大きく次のように分けて考えると整理しやすくなります。

再検査後の状態次に確認すること
異常なし今後の受診が不要か、次回健診でよいか
経過観察次回の検査時期、生活上の指示
追加検査検査内容、予約先、必要書類
治療開始病名、治療内容、薬、通院間隔

肝機能異常や脂肪肝を指摘され、その後の状態と保険告知まで確認したい方は、脂肪肝でも医療保険に入れる?健康診断・治療別の告知ポイントで状況別に整理しています。

4-3.医療保険を考えるなら「検査より申込みを優先」しない

健康診断で要再検査になったことをきっかけに、

「病気が見つかる前に保険へ入った方がいいのでは」

と思うことがあるかもしれません。

ただ、医師や健診機関から再検査を勧められているのであれば、保険のために受診を後回しにする順番は避けたいところです。

すでに「要再検査」という結果が出ている場合、医療保険の告知で健康診断結果について質問されれば、その時点で分かっている事実を質問に沿って回答する必要があります。再検査の結果前・結果後でどう整理するかは、健康診断で要再検査|医療保険は結果前・結果後どちらで申し込む?で詳しく確認できます。

再検査結果と医師の説明を確認できたら、現在の貯蓄や既契約の保障と照らし合わせ、入院・手術への備えに不足を感じる部分だけ確認してみましょう。

再検査の結果、実際に入院や手術が決まった場合は、次に病院指定の書類・薬・衣類などの準備が必要になります。
[女性の入院持ち物チェックリスト]では、1週間の入院を想定して、パジャマや下着の枚数、女性用品、便利グッズ、入院前に確認したいお金まで順番に整理しています。

4-4.告知するときは「記憶」より「書類」

医療保険を検討する場合、再検査を受けたことだけで加入できる・できないが決まるわけではありません。

告知書やWeb画面で、

  • 健康診断の異常指摘
  • 診察
  • 検査
  • 治療
  • 服薬
  • 経過観察

などについて質問された場合は、質問文と対象期間を確認し、事実を回答します。

「何年前まで書くのか」「一度だけの受診も書くのか」まで整理したい場合は、医療保険の告知はどこまで?通院歴の書き方を具体例で解説も参考にしてください。

健康診断を受けておらず結果票自体がない方や、結果票を紛失した方は、[医療保険に健康診断は必要?未受診・結果なしの告知5項目]で申込み前に準備する情報を確認できます。


よくある質問

Q1.要再検査でも、自覚症状がなければ次の健康診断まで待っていいですか?

結果票に再検査・精密検査を受けるよう記載されている場合は、自覚症状だけで受診不要と判断せず、記載された受診時期や健診機関・医師の指示を確認してください。

厚生労働省も、必要な人へ再検査・精密検査・治療のための受診を勧めることを健診後の対応として示しています。

Q2.再検査はいつまでに受ければいいですか?

「全員○日以内」という一律の期限ではなく、検査項目や判定によって異なります。

結果票に「3か月後」「速やかに」「要精密検査」などの記載がある場合はその指示を優先してください。
期限が分からない場合は、健康診断を受けた機関へ問い合わせましょう。

Q3.健康診断を受けた病院と違う病院でも再検査できますか?

別の医療機関で受診できる場合もあります。

ただし、紹介状、検査画像、結果票などが必要になることや、医療機関によって受付方法が異なることがあります。受診する前に「健康診断で要再検査になった」と伝えて確認してください。

Q4.要再検査と書かれていたら、医療保険へ入れませんか?

「要再検査」という判定だけで加入可否が一律に決まるわけではありません。

健康診断時の数値、再検査結果、その後の診断・治療・服薬などを含め、申込先の告知項目に応じて個別に診査されます。

ただし、保険を優先して再検査を遅らせるのではなく、まず健康状態を確認するための受診を進めてください。

Q5.再検査で異常なしなら健康診断結果はもう必要ありませんか?

保管しておくことをおすすめします。

最初の健康診断結果と、その後の再検査結果をセットで残しておけば、次回の受診時に経過を説明しやすくなります。
将来、医療保険の告知で対象期間内の健康診断について質問された場合にも、記憶だけに頼らず確認できます。

再検査と必要な受診を終え、公的制度・貯蓄・現在の保障を確認したうえで医療費への備えを追加したい方は、自分に合う医療保険を検討してください。


まとめ|結果票→受診先→予約→持ち物の順で進めれば迷いにくい

健康診断で「要再検査」と書かれていたら、病名をネット検索して予想するより、まず結果票を確認してください。

順番は、

①指摘項目を確認
②受診時期を確認
③診療科・医療機関を決める
④予約時に必要書類を確認
⑤健康診断結果票を持って受診
⑥再検査結果と医師の説明を保管

です。

費用については、健診そのものと、その後に必要となる診療では取扱いが異なります。
勤務先や健康保険の補助制度、条件によっては労災保険の二次健康診断等給付も確認できます。

そして医療保険は、再検査を後回しにする理由にしないこと。
まず自分の健康状態を確認し、公的制度・貯蓄・現在の保障を整理した後で、必要な分だけ民間保険を検討する順番が自然です。

※本記事は2026年8月8日時点で確認できる公的情報等をもとにした一般的な情報です。
受診科、検査内容、受診時期は個別の健康状態や健診結果によって異なります。
健康診断結果票、健診機関、医師の指示を優先してください。

※本記事は保険に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険会社や商品を推奨するものではありません。具体的な商品内容、加入条件、保障・補償範囲は、契約概要、注意喚起情報、約款等をご確認ください。

参考資料・出典

執筆者プロフィール

(株)ライフ・アート谷口
(株)ライフ・アート谷口
三重県鈴鹿市の保険代理店(株)ライフ・アート 代表取締役。
大学卒業後、国内大手生命保険会社へ総合職として入社し主に教育関連職や拠点管理職を歴任。その後、独立し(株)ライフ・アートを設立。